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真宗とは何か

大拙の英文論文を邦訳収載。親鸞は自力と異なる方法で、仏の慈悲心に直接し本来の仏道としての今現在のさとりを実現したと説く。

著者 鈴木 大拙
佐藤 平 顕明
出版社 法藏館
ジャンル 日本仏教 > 真宗系
出版年月日 2021/02/15
ISBN 9784831887870
判型・ページ数 4-6・296ページ
定価 本体2,800円+税
在庫 在庫あり
親鸞の他力の浄土教について論じた大拙の英文論文の邦訳。自らの力で悟りを求める自力の禅。仏の慈悲にすがって往生成仏を願う他力の浄土教。親鸞は仏の慈悲心に直接し、本来の仏道としての今現在のさとりを実現したと説く。
序文(佐藤平顕明)

 Ⅰ

禅と浄土――二種の仏教経験
 一、信仰的仏教と思索的仏教
 二、浄土門(他力)と聖道門(自力)
 三、他力――阿弥陀仏による救済
 四、自力――有限を超えて無限に
 五、浄土の信の定型句としての念仏
 六、思弁型の禅念仏
 七、黙祷的タイプの念仏
 八、本願への信の重要性
 九、二元の世界を破る念仏
 十、信仰タイプの禅タイプへの接近

真と禅――その対照

 Ⅱ

真宗とは何か
 一、自己とは何かという問い
 二、ミリンダ王の問い
 三、絶対的自己との出会い
 四、親さまに出会った才市
 五、機法一体を具現する念仏

無限な光
 一、アミターブハ――無限な光の仏
 二、光と娑婆と地獄
 三、娑婆世界の「光明」
 四、阿弥陀とその本願
 五、本願と自己

名 号
 一、阿弥陀仏が自分の名を広めようとした意味
 二、阿弥陀仏の名を聞いて無生法忍をさとる
 三、名号の力学
 四、阿弥陀仏の心と完全に一体化する信者の心
 五、私たちと共にある阿弥陀仏

 Ⅲ

妙好人才市の研究
 一、才市の宗教詩と内省的自己批判
 二、「罪」意識の起源
 三、才市の罪の概念
 四、罪、個別的と集合的
 五、才市と和解

妙好人
 一、妙好人、浅原才市
 二、才市の歌にみられる霊性的問いと答え
 三、絶対的肯定と究極的実在の発見

 Ⅳ

英訳『教行信証』への序(未完)
 一、阿弥陀仏と極楽浄土の建立
 二、法蔵の菩薩性と本願の意味
 三、阿弥陀仏の大慈悲による往還の円環運動
 四、有限から無限に超える横超
 五、阿弥陀仏と一体の凡夫の発見
 六、本源的力から生じる阿弥陀仏の願
 七、法蔵菩薩の四十八願
 八、他力――絶対的受動性の真実
 九、限りない無礙の光明としての浄土

 あとがき

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