話題の本【書評】(2024年9月~) - 2024.10.31
『四十二章経』と『仏遺教経』
釈迦牟尼世尊・最初と最後の教え
『四十二章経』は、中国において仏教に初めて接した人々が、生きる指針とした身近な教えがまとめられた仏教入門の書である。
牒文に明本を用いそのチベット訳と守遂本の和訳を掲載し、宋の眞宗皇帝による註釈書も併せて紹介する。
『仏遺教経』は、お釈迦さまが涅槃に臨んで弟子たちに残した遺言の教え。
智旭の註釈書を紹介し、本経の和訳に加え、『仏所行讚』とそのチベット訳の和訳も掲載する。
各章に付された訳註も充実。
巻末に『四十二章経』『仏遺教経』のチベット訳テキストを収載。
口絵:松井公士郎画伯による銅版画。
序分
第一章 出家沙門(一 出家証果章)
第二章 達理崇最(二 達理崇道章)
第三章 樹下一宿(三 割愛取足章)
第四章 十善十悪(四 転悪成善章)
第五章 改過(五 改過滅罪章) ほか
第二部 最後の教え『仏遺教経』
仏遺教経解
題目
一、正しく題を釈す
二、訳人を出す
入文
一、序分
二、正宗分
〔一〕共世間の法要を明かす
〔二〕世間に共せざるの法要を明かす(出世間大人の功徳)
三、流通分
一 勤修流通
二 証決流通
三 断疑流通
四 嘱付流通
付・チベット訳『四十二章経』および『仏所行讃』