法華経とは何か【中公新書2616】

その思想と背景

著者 植木 雅俊
出版社 中央公論新社
ジャンル 入門・お経・実用 > お経(入門)
シリーズ 中公新書
出版年月日 2020/11/25
ISBN 9784121026163
判型・ページ数 新書・314ページ
定価 本体900円+税
在庫 在庫あり
『法華経』は、釈尊入滅から約五百年後、紀元一世紀末から三世紀初頭のインド北西部で誕生したとされる。
日本には六世紀半ばに伝わり、『法華秀句』を著した最澄や「法華経の行者」を自任した日蓮から、松尾芭蕉、宮沢賢治に至るまで、後世に広く影響を与えた。
本書では、サンスクリット原典の徹底的な精読を通じて、「諸経の王」とも称される仏典の全体像を描き、平等な人間観に貫かれた教えの普遍性と現代的意義を示す。
Ⅰ 『法華経』の基礎知識―インドで生まれ、中国から各地に伝えられた経典
 1 題号の意味
 2 サンスクリット原典と翻訳
 3 構成と成立順序
 4 日本文化への影響

Ⅱ 『法華経』前夜の仏教―原始仏教から小乗、そして大乗の興起へ
 1 原始仏教の権威主義化
 2 小乗仏教の差別思想
 3 大乗仏教の興起

Ⅲ 『法華経』各章の思想―「諸経の王」の全体像
 1 あなたもブッダになれる(序品と第一類)
 2 菩薩としての使命(序品を除く第二類)
 3 民衆強化のために付加された六章(第三類)

Ⅳ 『法華経』の人間主義―“偉大な人間”とは誰のことか
 1 人間としての釈尊
 2 人と法
 3 永遠の菩薩道

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