2024年10月書店売上 - 2024.11.01
仏教哲学序説
ブッダのことばを検証し、さとりを吟味する。
仏教とは本来、思索する宗教であった。
仏教の長い歩みに蓄積された思考の方法と西洋出自の発想とを、近年の現象学や心の哲学の動向をも踏まえて擦り合わせる。
実体化された世界を解体し、真の実在に至る道はどこにあるのか、無我説のドグマを越えて、光り輝く自己の本質に出会えるのか、日常知とさとりの知との交点を目指す比較思想の旅路……。
インド仏教の伝統から発掘され、今日に継承されるべきものとは。
第一章 ダルマキールティと仏教認識論の伝統
第二章 仏教認識論の基礎──プラマーナとは何か
第三章 仏教認識論と所与の神話
第四章 知覚と存在──独自相管見
第五章 構想力と実体視
第六章 自己認識と主観性
終章 信仰と理性の中道を目指して