話題の本【書評】(2024年9月~) - 2024.10.31
出羽三山 【岩波新書 新赤版1681】
山岳信仰の歴史を歩く
近畿の大峰山、九州の英彦山とならぶ修験の聖地、羽黒山。「雲の峰幾つ崩て月の山」と芭蕉が詠んだ主峰、月山。「語るなかれ聞くなかれ」の秘所、湯殿山。その長く複雑な歩みと、今も各地に息づく多様な宗教民俗、そして名所・旧跡を解説。人々を惹きつけてやまない〈お山〉の歴史と文化を案内する。〔カラー口絵2丁〕
はじめに――山岳信仰とは何か
『君の名は。』と山岳信仰の世界/山岳信仰とは/象徴としての「三山」/里山と端山/修験道と羽黒修験
第一章 出羽三山の歩み
古代 蝦夷との境界に祀られた神/中世 遍歴民としての修験者/中世の羽黒山/熊野信仰との関わり/湯殿山と常陸国/出羽三山の変遷/近世 修験者の定住化/危機の時代から隆盛へ/近代 神仏分離と山伏修行/戦後の変容
第二章 出羽三山参りと八方七口
信仰の広がりを考える/各地に残る出羽三山碑/八方七口の登拝口/講・霞・檀那場/里山伏の世界/松尾芭蕉の三山参り/出羽三山の名所図会『三山雅集』/信仰の旅における循環的行程/出羽三山の道中日記を読む/参詣者数はどのくらいだったか/参詣者の年齢にみる同心円構造/千葉県に残る行人墓と供養塚
第三章 羽黒修験四季の峰
峰入りとは/春の峰/夏の峰/秋の峰/冬の峰
第四章 出羽三山を歩く――絵図を手がかりに
羽黒山を歩く/山頂の三神合祭殿へ/杉並木を下る/月山に登る/月山八合目から/肘折口へ下る/岩根沢口へ下る/本道寺口へ下る/参詣者が歩んだ六十里越街道/ブロッケン現象とご来迎/湯殿山へ下る/田麦俣から大網へ/三山一枚絵図を読む/描きこまれた女人救済儀礼/門前町手向のにぎわい/荒沢三院、水石、湯殿山/絵図の宗教景観
第五章 湯殿山と即身仏――「一世行人」の足跡をたずねて
即身仏とは/近世に記録された即身仏/神仏分離と即身仏/小説『月山』に描かれた即身仏/宗教者としての一世行人/千日回峰行と湯殿山千日山籠
第六章 山岳信仰と食文化
古代・中世の修験者の食文化/出羽三山の食文化/最高のふるまい、大笈酒/修験者と売薬/森の恵みと食文化
おわりに――これからの出羽三山
あとがき
主要参考文献
図表出典一覧
『君の名は。』と山岳信仰の世界/山岳信仰とは/象徴としての「三山」/里山と端山/修験道と羽黒修験
第一章 出羽三山の歩み
古代 蝦夷との境界に祀られた神/中世 遍歴民としての修験者/中世の羽黒山/熊野信仰との関わり/湯殿山と常陸国/出羽三山の変遷/近世 修験者の定住化/危機の時代から隆盛へ/近代 神仏分離と山伏修行/戦後の変容
第二章 出羽三山参りと八方七口
信仰の広がりを考える/各地に残る出羽三山碑/八方七口の登拝口/講・霞・檀那場/里山伏の世界/松尾芭蕉の三山参り/出羽三山の名所図会『三山雅集』/信仰の旅における循環的行程/出羽三山の道中日記を読む/参詣者数はどのくらいだったか/参詣者の年齢にみる同心円構造/千葉県に残る行人墓と供養塚
第三章 羽黒修験四季の峰
峰入りとは/春の峰/夏の峰/秋の峰/冬の峰
第四章 出羽三山を歩く――絵図を手がかりに
羽黒山を歩く/山頂の三神合祭殿へ/杉並木を下る/月山に登る/月山八合目から/肘折口へ下る/岩根沢口へ下る/本道寺口へ下る/参詣者が歩んだ六十里越街道/ブロッケン現象とご来迎/湯殿山へ下る/田麦俣から大網へ/三山一枚絵図を読む/描きこまれた女人救済儀礼/門前町手向のにぎわい/荒沢三院、水石、湯殿山/絵図の宗教景観
第五章 湯殿山と即身仏――「一世行人」の足跡をたずねて
即身仏とは/近世に記録された即身仏/神仏分離と即身仏/小説『月山』に描かれた即身仏/宗教者としての一世行人/千日回峰行と湯殿山千日山籠
第六章 山岳信仰と食文化
古代・中世の修験者の食文化/出羽三山の食文化/最高のふるまい、大笈酒/修験者と売薬/森の恵みと食文化
おわりに――これからの出羽三山
あとがき
主要参考文献
図表出典一覧