平安時代の神社と神職

著者 加瀬 直弥
出版社 吉川弘文館
ジャンル 日本仏教 > 諸派
出版年月日 2015/03/01
ISBN 9784642046213
判型・ページ数 A5・306ページ
定価 本体10,000円+税
在庫 お取り寄せ
平安時代の神職の実態を追究し、当時の社会において果たした役割を解明した一冊。 第一部で神社修造の検討を中心に、第二部では神社の威厳を高めるための神階や一宮などの「社格」を取りあげています。
序章  本書の刊行趣旨と構成
    一 本書の刊行趣旨
    二 本書の構成

第一部 神社修造と神職

 第一章 平安時代の神職と神社修造
     はじめに
     一 朝廷祭岐祀の特質と神職
       1 祈念祭
       2 広瀬大忌祭
       3 朝廷神社祭祀と神職との関係の基本形
     二 平安時代の神社修造の基本原則を探る
       1 奈良時代の神社維持の仕組み
       2 神社修造の基本原則の策定
       3 平安時代中期の朝廷の基本姿勢-長保新制より
       4 平安時代後期の朝廷の基本姿勢-保元・治承新制より
       5 成功
       6 一国平均役の制度的根拠
     まとめ

 第二章 古代神社の立地と神祇観
     はじめに
     一 広い視点から見た立地の選定
       1 交通の要衝という意識
       2 気象との関連性
     二 山の立地から見た詳細な神社立地選定の状況
       1 山の麓の神社の実態
       2 山の頂近くにある神社の実態
       3 小括
     三 東大寺開田図から考える神社の立地選定の状況
       1 東大寺開田図と神社
       2 水利と神社との関係
       3 行政施設と神社との関係
       4 生活一般の場と神社
     四 神祗のための領域
     まとめ

  第三章 古代の社殿づくりと神宝奉献
     はじめに
     一 春日祭祝詞から見る神社修造と神宝の意義
       1 春日祭における祝詞と祭料との関係
       2 春日社に対する神宝奉献の実例
       3 春日社の神宝奉献の契機
     二 平野祭祝詞から見る社殿づくりと神宝奉献
       1 平野祭の祝詞から見る祭祀の実態
       2 平野社の社地の担い手
     まとめ
  第四章 平安時代前期における神社への信奉奉献
     一 神宝とは何か
     二 貞観元年の神宝奉献の特質
     三 朝廷の神宝に対する見方
     四 神宝の種類の共通性
       1 神祗に奉献するための神宝
       2 神祗の神威を反映したものと見られる神宝
     まとめ
  第五章 奈良時代の神社修造
     一 神社修造の原則を考えるための基点
     二 宝亀八年官符の意義
     三 奈良時代前後における全国的規模の神社修造
       1 修造の契機
       2 国司の関与の有無
     四 神社修造の真の担い手
     五 朝廷が関与する神社修造の特殊性
     まとめ
  第六章 平安時代中期の七道諸国における神社修造の実態
     はじめに-問題設定の意義
     一 『上野国交替実録帳』から見た国司と神社修造との関係の再検討
       1 国司交替における神社修造の位置付け
       2 式年遷宮を斎行している神社における修造の実態
       3 上野国内の神祗信仰と修造との関係
     二 七道諸国神社修造の状況
       1 修造料の正税支出実態がわかるケース
       2 国司の具体的な職掌が把握できるケース
     まとめ
  第七章 平安時代中期の賀茂社司
     はじめに
     一 神領寄進の範囲-郡単位での寄進としたことの意義
       1 寄進に関する基本的な経緯
       2 「郡」寄進の体裁と藤原道長の姿勢
       3 郡を寄進することの背景
       4 小括
     二 神社修造における賀茂社司の役割
       1 寛仁二年官符における神社修造記事の形成過程
       2 長和四年の修造
       3 模索されたもう一つの修造形態とそれに対する朝廷の反応
       4 賀茂社司に課された鎮座地周辺との関係
     三 賀茂社司と神威の関係
     むすび
  第八章 奈良時代・平安時代前期の神社と仏教組織
     一 神社における仏教組織を考察する意義
     二 神宮寺等と神社との経済関係の変遷
       1 豊前国宇佐宮(弥勒寺・比売神宮寺)
       2 越前国気比社(神宮寺)
       3 常陸国鹿島社(神宮寺)
       4 定額寺の制度との兼ね合い
     三 平安初期における神宮寺等創建および維持の実例
       1 山城国賀茂社(岡本堂)
       2 大和国石上社(神宮寺)
       3 伊勢国多度社(神宮寺)
       4 尾張国熱田社(神宮寺)
       5 豊前国香春社(寺)
     まとめ-神仏関係深化の担い手

第二部 神社の社格と神職
  第一章 平安時代の諸国における神社の社格―神階と預大神宝社・一宮
     はじめに
     一 文徳朝の神階奉授の背景
       1 文徳朝以前の神階奉授と秩序
       2 文徳朝の神階奉授による秩序形成
       3 文徳朝の神階奉授の対象と預大神宝社
       4 文徳・清和朝における神階奉授に対する国司の積極性
     二 平安中期以降の神階と国内神祗の位置付け
       1 『筑後国神名帳』
       2 『上野国交替実録帳』
       3 塩津港遺跡出土木簡
     まとめ
  第二章 文徳朝・清和朝における神階奉授の意義
     一 問題の所在
     二 嘉祥同時奉授と文徳朝の奉授状況
       1 嘉祥同時奉授
       2 嘉祥同時奉授前後の神階奉授
       3 それ以降の推移
       4 三位以上社の祭祀者把?
     三 貞観同時奉授とその後の奉授状況
       1 貞観同時奉授の意義
       2 貞観年間前半の神階奉授
       3 貞観年間後半以降の神階奉授
     まとめ
  第三章 康和五年官宣旨に見る神祇官と地方神社―一宮の成立を念頭に置きながら-
     はじめに
     一 康和五年官宣旨
       1 嘉保三年宣旨
       2 康和五年の官宣旨に至る経緯
     二 神祗官と一宮の制度的な関わり
  第四章 平安時代後期の神職補任―神祇官移の発給からわかること-
     はじめに
     一 神祗官移からわかる神職補佐の実態
       1 『朝野群載』の神祗官移
       2 神職補佐の基本的な手続き
       3 神祗官移の効力
     二 神祗官移の実例とその後の展開
       1 日記から見る神祗官移の具体例
       2 『神祗官諸社年貢注文』
     まとめ
  第五章 源頼朝と一宮
     一 問題の所在
     二 神社への対応をめぐる朝廷と頼朝との接点
       1 奥州追討までの待趨勢
       2 建久新制
     三 建久五年における幕府による神社への対応
       1 対応の概要
       2 対応の背景
     まとめ
  終章 平安時代の神職の特質と神社の展開
     一 平安時代の神社修造から導き出せる神職の立場
     二 神職に影響を及ぼした神社の社格
     まとめ

あとがき
索引

関連書籍

同じジャンルの商品

SHOPPING ご注文

10,000円+税

ネット書店で購入

SHARE シェアする

このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 文庫5周年特設サイト

  • 仏教書販売研究会

  • 歴史書懇話会

  • 浄土真宗の法話案内

  • bookcover

  • mokoroku

  • detabase

  • バーゲンブック

  • 仏教のすすめ

  • Kinoden

  • Maruzen eBook Library

  • 寺院コム