新聞掲載広告(2024年9月~) - 2024.11.19
平安時代の神社と神職
平安時代の神職の実態を追究し、当時の社会において果たした役割を解明した一冊。
第一部で神社修造の検討を中心に、第二部では神社の威厳を高めるための神階や一宮などの「社格」を取りあげています。
序章 本書の刊行趣旨と構成
一 本書の刊行趣旨
二 本書の構成
第一部 神社修造と神職
第一章 平安時代の神職と神社修造
はじめに
一 朝廷祭岐祀の特質と神職
1 祈念祭
2 広瀬大忌祭
3 朝廷神社祭祀と神職との関係の基本形
二 平安時代の神社修造の基本原則を探る
1 奈良時代の神社維持の仕組み
2 神社修造の基本原則の策定
3 平安時代中期の朝廷の基本姿勢-長保新制より
4 平安時代後期の朝廷の基本姿勢-保元・治承新制より
5 成功
6 一国平均役の制度的根拠
まとめ
第二章 古代神社の立地と神祇観
はじめに
一 広い視点から見た立地の選定
1 交通の要衝という意識
2 気象との関連性
二 山の立地から見た詳細な神社立地選定の状況
1 山の麓の神社の実態
2 山の頂近くにある神社の実態
3 小括
三 東大寺開田図から考える神社の立地選定の状況
1 東大寺開田図と神社
2 水利と神社との関係
3 行政施設と神社との関係
4 生活一般の場と神社
四 神祗のための領域
まとめ
第三章 古代の社殿づくりと神宝奉献
はじめに
一 春日祭祝詞から見る神社修造と神宝の意義
1 春日祭における祝詞と祭料との関係
2 春日社に対する神宝奉献の実例
3 春日社の神宝奉献の契機
二 平野祭祝詞から見る社殿づくりと神宝奉献
1 平野祭の祝詞から見る祭祀の実態
2 平野社の社地の担い手
まとめ
第四章 平安時代前期における神社への信奉奉献
一 神宝とは何か
二 貞観元年の神宝奉献の特質
三 朝廷の神宝に対する見方
四 神宝の種類の共通性
1 神祗に奉献するための神宝
2 神祗の神威を反映したものと見られる神宝
まとめ
第五章 奈良時代の神社修造
一 神社修造の原則を考えるための基点
二 宝亀八年官符の意義
三 奈良時代前後における全国的規模の神社修造
1 修造の契機
2 国司の関与の有無
四 神社修造の真の担い手
五 朝廷が関与する神社修造の特殊性
まとめ
第六章 平安時代中期の七道諸国における神社修造の実態
はじめに-問題設定の意義
一 『上野国交替実録帳』から見た国司と神社修造との関係の再検討
1 国司交替における神社修造の位置付け
2 式年遷宮を斎行している神社における修造の実態
3 上野国内の神祗信仰と修造との関係
二 七道諸国神社修造の状況
1 修造料の正税支出実態がわかるケース
2 国司の具体的な職掌が把握できるケース
まとめ
第七章 平安時代中期の賀茂社司
はじめに
一 神領寄進の範囲-郡単位での寄進としたことの意義
1 寄進に関する基本的な経緯
2 「郡」寄進の体裁と藤原道長の姿勢
3 郡を寄進することの背景
4 小括
二 神社修造における賀茂社司の役割
1 寛仁二年官符における神社修造記事の形成過程
2 長和四年の修造
3 模索されたもう一つの修造形態とそれに対する朝廷の反応
4 賀茂社司に課された鎮座地周辺との関係
三 賀茂社司と神威の関係
むすび
第八章 奈良時代・平安時代前期の神社と仏教組織
一 神社における仏教組織を考察する意義
二 神宮寺等と神社との経済関係の変遷
1 豊前国宇佐宮(弥勒寺・比売神宮寺)
2 越前国気比社(神宮寺)
3 常陸国鹿島社(神宮寺)
4 定額寺の制度との兼ね合い
三 平安初期における神宮寺等創建および維持の実例
1 山城国賀茂社(岡本堂)
2 大和国石上社(神宮寺)
3 伊勢国多度社(神宮寺)
4 尾張国熱田社(神宮寺)
5 豊前国香春社(寺)
まとめ-神仏関係深化の担い手
第二部 神社の社格と神職
第一章 平安時代の諸国における神社の社格―神階と預大神宝社・一宮
はじめに
一 文徳朝の神階奉授の背景
1 文徳朝以前の神階奉授と秩序
2 文徳朝の神階奉授による秩序形成
3 文徳朝の神階奉授の対象と預大神宝社
4 文徳・清和朝における神階奉授に対する国司の積極性
二 平安中期以降の神階と国内神祗の位置付け
1 『筑後国神名帳』
2 『上野国交替実録帳』
3 塩津港遺跡出土木簡
まとめ
第二章 文徳朝・清和朝における神階奉授の意義
一 問題の所在
二 嘉祥同時奉授と文徳朝の奉授状況
1 嘉祥同時奉授
2 嘉祥同時奉授前後の神階奉授
3 それ以降の推移
4 三位以上社の祭祀者把?
三 貞観同時奉授とその後の奉授状況
1 貞観同時奉授の意義
2 貞観年間前半の神階奉授
3 貞観年間後半以降の神階奉授
まとめ
第三章 康和五年官宣旨に見る神祇官と地方神社―一宮の成立を念頭に置きながら-
はじめに
一 康和五年官宣旨
1 嘉保三年宣旨
2 康和五年の官宣旨に至る経緯
二 神祗官と一宮の制度的な関わり
第四章 平安時代後期の神職補任―神祇官移の発給からわかること-
はじめに
一 神祗官移からわかる神職補佐の実態
1 『朝野群載』の神祗官移
2 神職補佐の基本的な手続き
3 神祗官移の効力
二 神祗官移の実例とその後の展開
1 日記から見る神祗官移の具体例
2 『神祗官諸社年貢注文』
まとめ
第五章 源頼朝と一宮
一 問題の所在
二 神社への対応をめぐる朝廷と頼朝との接点
1 奥州追討までの待趨勢
2 建久新制
三 建久五年における幕府による神社への対応
1 対応の概要
2 対応の背景
まとめ
終章 平安時代の神職の特質と神社の展開
一 平安時代の神社修造から導き出せる神職の立場
二 神職に影響を及ぼした神社の社格
まとめ
あとがき
索引
一 本書の刊行趣旨
二 本書の構成
第一部 神社修造と神職
第一章 平安時代の神職と神社修造
はじめに
一 朝廷祭岐祀の特質と神職
1 祈念祭
2 広瀬大忌祭
3 朝廷神社祭祀と神職との関係の基本形
二 平安時代の神社修造の基本原則を探る
1 奈良時代の神社維持の仕組み
2 神社修造の基本原則の策定
3 平安時代中期の朝廷の基本姿勢-長保新制より
4 平安時代後期の朝廷の基本姿勢-保元・治承新制より
5 成功
6 一国平均役の制度的根拠
まとめ
第二章 古代神社の立地と神祇観
はじめに
一 広い視点から見た立地の選定
1 交通の要衝という意識
2 気象との関連性
二 山の立地から見た詳細な神社立地選定の状況
1 山の麓の神社の実態
2 山の頂近くにある神社の実態
3 小括
三 東大寺開田図から考える神社の立地選定の状況
1 東大寺開田図と神社
2 水利と神社との関係
3 行政施設と神社との関係
4 生活一般の場と神社
四 神祗のための領域
まとめ
第三章 古代の社殿づくりと神宝奉献
はじめに
一 春日祭祝詞から見る神社修造と神宝の意義
1 春日祭における祝詞と祭料との関係
2 春日社に対する神宝奉献の実例
3 春日社の神宝奉献の契機
二 平野祭祝詞から見る社殿づくりと神宝奉献
1 平野祭の祝詞から見る祭祀の実態
2 平野社の社地の担い手
まとめ
第四章 平安時代前期における神社への信奉奉献
一 神宝とは何か
二 貞観元年の神宝奉献の特質
三 朝廷の神宝に対する見方
四 神宝の種類の共通性
1 神祗に奉献するための神宝
2 神祗の神威を反映したものと見られる神宝
まとめ
第五章 奈良時代の神社修造
一 神社修造の原則を考えるための基点
二 宝亀八年官符の意義
三 奈良時代前後における全国的規模の神社修造
1 修造の契機
2 国司の関与の有無
四 神社修造の真の担い手
五 朝廷が関与する神社修造の特殊性
まとめ
第六章 平安時代中期の七道諸国における神社修造の実態
はじめに-問題設定の意義
一 『上野国交替実録帳』から見た国司と神社修造との関係の再検討
1 国司交替における神社修造の位置付け
2 式年遷宮を斎行している神社における修造の実態
3 上野国内の神祗信仰と修造との関係
二 七道諸国神社修造の状況
1 修造料の正税支出実態がわかるケース
2 国司の具体的な職掌が把握できるケース
まとめ
第七章 平安時代中期の賀茂社司
はじめに
一 神領寄進の範囲-郡単位での寄進としたことの意義
1 寄進に関する基本的な経緯
2 「郡」寄進の体裁と藤原道長の姿勢
3 郡を寄進することの背景
4 小括
二 神社修造における賀茂社司の役割
1 寛仁二年官符における神社修造記事の形成過程
2 長和四年の修造
3 模索されたもう一つの修造形態とそれに対する朝廷の反応
4 賀茂社司に課された鎮座地周辺との関係
三 賀茂社司と神威の関係
むすび
第八章 奈良時代・平安時代前期の神社と仏教組織
一 神社における仏教組織を考察する意義
二 神宮寺等と神社との経済関係の変遷
1 豊前国宇佐宮(弥勒寺・比売神宮寺)
2 越前国気比社(神宮寺)
3 常陸国鹿島社(神宮寺)
4 定額寺の制度との兼ね合い
三 平安初期における神宮寺等創建および維持の実例
1 山城国賀茂社(岡本堂)
2 大和国石上社(神宮寺)
3 伊勢国多度社(神宮寺)
4 尾張国熱田社(神宮寺)
5 豊前国香春社(寺)
まとめ-神仏関係深化の担い手
第二部 神社の社格と神職
第一章 平安時代の諸国における神社の社格―神階と預大神宝社・一宮
はじめに
一 文徳朝の神階奉授の背景
1 文徳朝以前の神階奉授と秩序
2 文徳朝の神階奉授による秩序形成
3 文徳朝の神階奉授の対象と預大神宝社
4 文徳・清和朝における神階奉授に対する国司の積極性
二 平安中期以降の神階と国内神祗の位置付け
1 『筑後国神名帳』
2 『上野国交替実録帳』
3 塩津港遺跡出土木簡
まとめ
第二章 文徳朝・清和朝における神階奉授の意義
一 問題の所在
二 嘉祥同時奉授と文徳朝の奉授状況
1 嘉祥同時奉授
2 嘉祥同時奉授前後の神階奉授
3 それ以降の推移
4 三位以上社の祭祀者把?
三 貞観同時奉授とその後の奉授状況
1 貞観同時奉授の意義
2 貞観年間前半の神階奉授
3 貞観年間後半以降の神階奉授
まとめ
第三章 康和五年官宣旨に見る神祇官と地方神社―一宮の成立を念頭に置きながら-
はじめに
一 康和五年官宣旨
1 嘉保三年宣旨
2 康和五年の官宣旨に至る経緯
二 神祗官と一宮の制度的な関わり
第四章 平安時代後期の神職補任―神祇官移の発給からわかること-
はじめに
一 神祗官移からわかる神職補佐の実態
1 『朝野群載』の神祗官移
2 神職補佐の基本的な手続き
3 神祗官移の効力
二 神祗官移の実例とその後の展開
1 日記から見る神祗官移の具体例
2 『神祗官諸社年貢注文』
まとめ
第五章 源頼朝と一宮
一 問題の所在
二 神社への対応をめぐる朝廷と頼朝との接点
1 奥州追討までの待趨勢
2 建久新制
三 建久五年における幕府による神社への対応
1 対応の概要
2 対応の背景
まとめ
終章 平安時代の神職の特質と神社の展開
一 平安時代の神社修造から導き出せる神職の立場
二 神職に影響を及ぼした神社の社格
まとめ
あとがき
索引