修験道という生き方 【新潮選書】

著者 宮城 泰年
田中 利典
内山 節
出版社 新潮社
ジャンル 民俗・信仰
シリーズ 新潮選書
出版年月日 2019/03/30
ISBN 9784106038372
判型・ページ数 4-6・220ページ
定価 本体1,200円+税
在庫 在庫あり
静かなブームの理由とは? 日本人の深層に生きる自然信仰を解き放つ。

修験道に目を向ける人が増えている。
彼らはなぜ山に惹きつけられるのか。
修験者として山中を歩くと何が見えてくるのか。
そもそも日本の信仰は自然とどう関わってきたのか。
日本仏教の源流とは――。

修験を代表する実践者であり理論家でもある二人の高僧と「里の思想家」内山節が、日本古来の山岳信仰の歴史と現在を語り尽くす。
序章 仏教と修験道
 自然信仰と仏教、道教/文献のない信仰/開祖・役行者小角/仏教を受け入れた土着信仰/
 民衆聖として/釈迦と仏教思想/華厳教学と大乗仏教/空海と中期密教/教団を持たない民衆信仰/
 近世の修験道/講の誕生

第一章 修験道と公式仏教
 教科書にはない仏教史/さまざまだった聖たち/整理しにくい存在/修験道的広がり

第二章 修験者という生き方
 普通の人として/修験道と女性たち/奥駈への道程/山伏として生きる/
 生きることが生み出す猥雑性に寄り添う/歩きこむという修行/仏縁のなかに生きている

第三章 つながりのなかを生きる
 風土の記憶/三世救済の思想/すべてはつながっている/山頂は通らない

第四章 生活の中に入り込んだ信仰
 ヒマラヤでの護摩行/精神の古層にある普遍/村の修験者たち/山伏と優婆塞信仰/
 民衆信仰と国家制度/信仰をつくりだしたもの

第五章 教団のない宗教
 記録に残らない庶民の信仰/「古修験」と役行者/公式の宗教と民衆の宗教/
 修験道を支えた風土/江戸期の修験道

第六章 修験道と日本の近代化
 神仏判然令と修験道廃止令/権現信仰/檀家のない寺/生き残った大峯信仰/
 個人の時代へのまなざし

第七章 神仏を失いつつある時代
 日本列島に暮らした人たちが帰属してきたもの/祈りが教えてくれるもの/
 原発問題のとらえ方/詫びることを忘れた社会

第八章 悟りとは何か
 本質としてのつながり/仏教と悟り/悟りと菩薩行/記憶のなかでの旅立ち/光に包まれた/
 わし、死んでましてん
第九章 行足あって智目を知る
 最古の信仰、現代の信仰/自力門、他力門/ハレの大切さ

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