親鸞への接近

著者 四方田 犬彦
出版社 工作舎
ジャンル 日本仏教 > 真宗系
出版年月日 2018/08/20
ISBN 9784875024958
判型・ページ数 4-6・525ページ
定価 本体3,000円+税
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世俗のしがらみを拒絶し、学問に打ち込んだ道元。自力の修行を拒み、非僧非俗で平然と妻帯をした親鸞。学生時代に著者は道元には惹かれたが、親鸞に対してはためらいを感じた。親鸞はこうして封印された―。ところが後年、戦地と占領地で、人間の巨大な悪を目にしたとき、著者の前に再び親鸞が立ち現われてきた。自分の意志で手にとったのではなく、親鸞が接近してきたのだ―。親鸞思想に向かい合うことの現代的意味を問う、思考の運動の軌跡。『歎異抄』『教行信証』を独自の視点で読み解くとともに、三木清、三國連太郎、吉本隆明を通して、親鸞思想の現代的意味を問う!
親鸞への接近
親鸞とわたし
『歎異抄』について
『教行信証』論
   1 ひそかにおもんみれば
   2 海の隠喩、光
   3 ガンジスの砂の数ほどの引用
   4 際限のない羅列
   5 水平移動
   6 誓願
   7 アジャセ
   8 テクストの過剰
『歎異抄』のスタイル
   1 来歴
   2 編纂された対話
   3 封印
   4 さまざまな聞き書き
   5 口伝と註釈
   6 悪人正機
   7 対話の構造
   8 業縁とモンタージュ
   9 正統と異端
   10 辺地の悲嘆

和讃と今様
仏教用語翻訳の難しさ
礼如さんの思い出
赦すということ

三木清 終末の近傍で
   1 プロローグ
   2 三木清と親鸞
   3 戦時下の位置
   4 懺悔と機
   5 末法とは何か
   6 無戒
   7 自督

三國連太郎 差別への眼差し
   1 オルレアン
   2 俳優としての三國連太郎
   3 小説『白い道』
   4 差別への眼差し 三國は親鸞に何を学んだか
   5 『親鸞 白い道』
   6 フィルムの分析
   7 『朽ちた手押し車』

吉本隆明と〈解体〉の意志
   1 資質の問題
   2 晩年
   3 愚の体現
   4 無場所としての浄土
   5 実体なき衆生
   6 「はからい」とは何か
   7 二人の戦中派

あとがき

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