新聞掲載広告(2024年9月~) - 2024.11.19
吉蔵の浄土教思想の研究
無得正観と浄土教
中国三論宗の祖師である吉蔵は、「諸名相は互いに因縁相即の関係によって仮立されたものであり、固執すべき対象は存在しないとして、無所得の立場に立つ」三論教学の無得正観に基づきながら、諸経典に注釈を施している。そのうち、『観無量寿経』への注釈書『観経義疏』は、日本三論宗において特に注目され、法然の浄土宗形成にも影響を与えたとされる。吉蔵は、この世における無得正観の体得を強調し、他力思想からは距離を置いたのである。本書は、吉蔵の浄土教思想の独自性を解明すべく、弥陀身土論と衆生往生論を中心に考察し、資料として吉蔵撰『観経義疏』訳注を付した一冊。
第一部 吉蔵の浄土教思想
第二部 吉蔵の日本三論宗への影響
資料編 以上
第二部 吉蔵の日本三論宗への影響
資料編 以上