新聞掲載広告(2024年9月~) - 2024.09.19
熊野観心十界図という誘惑
東アジアの死霊救済儀礼をめぐる精神史
一 複製という罠
二 熊野比丘尼の面影
三 記録された熊野比丘尼
四 だれが記憶を語るのか
五 絵解きは再現されるのか
六 地域の神話的世界
第二章 隠された部屋
一 五趣生死輪図からはじまった
二 これは観心十界図ではない
三 これは施餓鬼図である
1 施餓鬼の発見
2 奈河の橋
3 首枷の女
4 ふたたび施餓鬼へ
5 甘露図という衝撃
第三章 悲の器――朝鮮甘露図の世界
一 朝鮮甘露図研究のいま
二 甘露図と焰口餓鬼
三 甘露図と水陸画
四 朝鮮社会にて
五 旧龍岸寺本の発見
1 『無遮水陸大斎記』の衝撃
2 旧龍岸寺本の図様をめぐって
六 甘露のしずく
第四章 熊野観心十界図へ
一 中国水陸画から朝鮮甘露図、そして
二 錯綜するモチーフ
三 血と黒髪――なぜ血の池地獄に堕ちるのか
四 施餓鬼の斎壇はよみがえる