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ヒンドゥー教は信仰と生活実践を一体化した宗教であり、ヒンドゥー教世界の原型は紀元前後に編纂された『マヌ法典』で整備された。本書では今日もインドの社会や人々の価値観に影響を与える『マヌ法典』を紹介する。
まえがき
第一章 『マヌ法典』の世界観――世界創造とヴァルナ体制
世界の創造
創造主ブラフマンの誕生 世界の創造 世界の生滅 四ユガ(完全から堕落へ) 世界創造とヴァルナ体制
ヴァルナ体制とその理念
四ヴァルナ 社会機能・天職・正業の固定 同一ヴァルナ婚 家長の道 ヴェーダ=ダルマの価値体系
ヴァルナ体制と統治
理念と実践との間のギャップ 二重構造世界と二頭支配 統治のための装置
第二章 『マヌ法典』の人生観
人生モデル(アーシュラマ)
二つの価値の対立 人生についての最初の論議 ダルマスートラにおける人生モデル 『マヌ法典』における人生モデル(1) 『マヌ法典』における人生モデル(2)
人生の成就
欲望と行為の肯定 人生の成就とは何か 滅亡・地獄・再生 行為の因果作用と善因善果悪因悪果 欲望の制御と正しい方向づけ
第三章 行動の準則
幼児期
学生・修業期(ブラフマチャーリン)
入門式(ウパナヤナ・第二の誕生) 学生の服装 ブラフマチャリヤ サンディヤーの儀式 乞食(ビクシャー) アーチャマナ ヴェーダ学習 師に仕える 師の妻に仕える 長上者に対する振る舞い 禁欲生活
家長期(グリハスタ)
家長の意義 配偶者の選択 結婚式の意義 家長の基本的な心構え 夫婦 妻の貞節 五大祭儀 ヴェーダの学習と教授 祖霊祭 祖霊祭の招待客 祖霊祭から排除される人間 祖霊祭の式次第 死・誕生の汚れ(アーシャウチャ) 食事マナー 禁止される飲食物 食物の受け取りを禁止される人間 肉食 不殺生 贈物の授受 その他の諸行動規則 生計
老後期
柱住(ヴァーナプラスタ) 遍歴(パリヴラージャカ) ヴェーダサンニヤーサ
第四章 罪の除去
罪
ブラーフマナの罪概念 罪の分類 罪の分類表
罪の除去
清めの仕組 罪の除去の宣示 罪の除去の摘要(1)――罪が公にされる場合 罪の除去の摘要(2)――罪が公にされない場合
ヴァルナの喪失儀式と喪失者の生活そして復帰
第五章 犯罪と刑罰
刑罰の創造
裁判と刑罰の宣告
罪の除去と刑罰
刑罰の摘要
一般則 刑罰摘要の実例
犯罪の監視
あとがき
参考文献
法蔵館文庫版での再刊にあたって