「身軽」の哲学

著者 山折 哲雄
出版社 新潮社
ジャンル 哲学・思想 > 仏教哲学・思想
出版年月日 2019/05/20
ISBN 9784106038396
判型・ページ数 4-6・221ページ
定価 本体1,200円+税
在庫 在庫あり
人はなぜ、後半生になると重荷を下ろしたくなるのか。
西行、親鸞、芭蕉、良寛に共通することは、人生の折返し点を過ぎ、歌や句にますます傾倒していったことだ。
肩にのしかかった責務や思想、人間関係などから解き放たれ、旅に出て「うた」をつくった。
孤独を楽しみ、軽やかな自由の世界にあそんだ。
そろそろ私たちも、「ねばならない」生き方から少しずつ解放されようではないか。
序章 存在の重さと軽さ
 消化器系と循環器系/思想という重さ/芭蕉、西行の背中/「全集」との別れ
第一章 西行の旅姿
 マイルドな家出/西行の林住期/西行と女たち/重い自分から軽い存在へ
第二章 親鸞の変容
 親鸞と法然/三つの期/「禿」の意味/「軽み」の世界へ/たどりついたところ/
 最後の揺りもどし
第三章 芭蕉の乞食願望
 「軽み」の境涯/西行と同じ「筋」/一筋の道/混沌の世界/「こつじき」と「こじき」/
 「乞食の翁」である/芭蕉からの脱出孔
第四章 良寛遁走
 俗にあらず、沙門にあらず/芭蕉め、と良寛も/良寛の奇行/なぜ海をうたわなかったか/
 雪をうたう/『正法眼蔵』に涙す/脱ぎ捨てた世界

「あとがき」にかえて

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