人口減少時代の宗教文化論 【北大文学研究科ライブラリ14】

宗教は人を幸せにするか

著者 櫻井 義秀
出版社 北海道大学出版会
ジャンル 哲学・思想 > 宗教総論
出版年月日 2017/05/25
ISBN 9784832933996
判型・ページ数 4-6・290ページ
定価 本体2,600円+税
在庫 お取り寄せ
人口減少社会・超高齢化社会の出現により、日本の経済と地域社会、医療や年金、学校や職場はどうなるのか。過疎化や個人化で地域や家族が変わりゆく中、人生の記憶を今につなぐ寺や神社、教会は、社会とどう向き合い、先行き不透明な社会を手探りで歩く現代人にどう関わっていくのだろうか。 本書では、人口減少時代、世俗化する現代社会にある宗教の今日を叙述しながら、現代人の幸せとどこかで関係を取り結ぼうとする宗教の将来を展望する。宗教と社会のつながりや宗教文化のあり方について、読みやすく平易に語る。
はじめに

第一章 人口減少時代を生きる宗教
 一 人口構成の変動と寺院
 二 僧侶の肉食妻帯と世襲
 三 臨床宗教師と傾聴
 四 生老病死に向き合う医療と宗教

第二章 歴史認識と国家・ナショナリズム
 一 神道と地域・国家
 二 日韓関係と従軍慰安婦問題
 三 戦争の記憶と原理主義の勃興
 四 日本の安保法制と憲法
 五 個人化する現代社会とナショナリズム――香港・ソウル・日本
 六 自己効力感の不足とナショナリズム

第三章 世俗化社会のスピリチュアリティ
 一 現代の聖地ツーリズム
 二 ペット葬ブーム
 三 占い・ヒーリング・疑似科学
 四 就活の自己分析と自己啓発セミナー
 五 体罰とブラック企業

第四章 日本のカルト問題
 一 日本のカルト問題――オウム真理教①
 二 時代の価値観とオウム信者の指向性――オウム真理教②
 三 韓国の新宗教はなぜ日本に進出できたのか――統一教会①
 四 地上天国を信じて韓国に渡った日本人女性たち――統一教会②
 五 摂理ビジネスと霊感商法――統一教会③
 六 大学に潜むカルト
 七 「摂理」からの研究不正申し立て

第五章 日本人の幸せと宗教
 一 高邁なる大志と逆境
 二 原発事故被災と震災復興
 三 被災地の復興と地域が抱える課題
 四 東アジアの福祉レジームと宗教
 五 宗教とウェルビーイング

おわりに
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