平和と平等の浄土論

真宗伝統教学再考

著者 菱木 政晴
出版社 白澤社
ジャンル 日本仏教 > 真宗系
出版年月日 2020/09/30
ISBN 9784768479810
判型・ページ数 4-6・206ページ
定価 本体2,400円+税
在庫 在庫あり
著者が注目するのは、大逆事件で幸徳秋水らとともに死刑判決をうけた真宗大谷派僧侶・高木顕明の親鸞思想解釈である。
非戦を唱え、自らが人々を済度する主体となるという顕明の解釈は親鸞思想に沿っているのか。

親鸞思想の重要な要素である「往還二回向」「仏身論」について、戦争協力に積極的であった真宗近代教学ではなく、江戸時代の伝統教学の大家・香月院深励の講義録『註論講苑』に沿いながら、その解釈の歴史を詳解し、顕明の非戦と済度の解釈が親鸞思想に沿ったものであることを明らかにする、著者渾身の浄土論。
第一部 親鸞教学の骨格としての『浄土論註』
 第一章 高木顕明の非戦論の真宗教学的背景
 第二章 香月院『註論講苑』文前玄義の概要

第二部 真宗伝統教学再考──プラグマティズムとしての仏身・仏土論
 第三章 真宗伝統教学再考──高木顕明の還相回向論のルーツを求めて
 第四章 浄土教における仏身論とプラグマティズム
 第五章 プラグマティズムとしての仏身論──神の仮説と方便法身

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