中世出雲と国家的支配

権門体制国家の地域支配構造

出雲の中世的支配体制と地域形成を素材に、権門体制国家の国家的機能をいかに浸透させ、支配しようとしたかを文化論的視覚から考察。

著者 佐伯 徳哉
出版社 法藏館
ジャンル 歴史・資料 > 歴史
出版年月日 2014/09/10
ISBN 9784831860262
判型・ページ数 A5・380ページ
定価 本体9,500円+税
在庫 在庫あり
出雲における中世的支配体制と地域の形成を素材に、権門体制国家が諸地域との緊張・軋轢を伴いながら、その国家的機能をいかに浸透させ、支配しようとしたかを文化論的視覚から考察する。
序章 本書の課題と方法 中世の地域形成と国家的支配

第I部 地域と国家の自我同一性と顕密仏教

第一章 中世前期の出雲地域と国家的支配
 はじめに
 第一節 顕密秩序における地域と国家
 第二節 鰐淵寺修造事業と国家体制 「鰐淵寺衆徒勧進状案」作成の背景
 第三節 出雲国における国家的支配秩序の構成
 おわりに

第二章 「出雲大社并神郷図」は何を語るか 出雲国鎮守の主張
 はじめに 従来の諸説から
 第一節 構図の骨格
 第二節 絵図の構成要素
 第三節 絵図が物語るもの
 おわりに

第Ⅱ部 国家的支配の地域浸透と展開

第一章 天仁・永久の出雲国杵築大社造営と白河院政の台頭 院政権力・源義親の乱と山陰諸国
 はじめに
 第一節 天仁期の杵築大社「寄木の造営」造営資材漂着事件
 第二節 義親事件期の京都政界と反乱の顛末 反乱事件をめぐる評価
 第三節 義親の乱直後の受領人事 嘉承三年正月除目
 第四節 十一世紀末・十二世紀初頭の出雲国司
 第五節 寄木の造営の真相
 おわりに

第二章 平安末・鎌倉期出雲国一宮の造営・祭祀からみた地域支配と国家
 はじめに
 第一節 院政期の杵築大社造営遷宮体制
 第二節 鎌倉時代の杵築大社造営遷宮体制
 第三節 出雲国造の地位の変化と杵築大社 国衙・社家相共の背景
 第四節 三月会執行体制からみた地域支配秩序の再編
 第五節 国内秩序における分裂契機の胚胎と国鎮守神
 おわりに

第三章 鎌倉・南北朝期における出雲国内支配と八幡宮
 はじめに
 第一節 平浜別宮と国衙支配との関係
 第二節 出雲国内の八幡宮と諸勢力
 第三節 郷鎮守塩冶八幡宮の役割
 おわりに

第四章 戦国大名尼子氏の領国支配と地域寺社勢力
 はじめに
 第一節 領国規模の主要な造営・仏事とその政治的背景
 第二節 勧進・本願からみた一宮杵築大社と尼子氏支配 勧進・本願の起用とその位置づけから
 第三節 鰐淵寺・清水寺座次相論 天文二十四年(一五五五)~弘治三年(一五五七)
 おわりに

補論1 建久の杵築大社造営とその政治的背景
補論2 国造出雲氏の身分と大庭田尻保地頭職

第Ⅲ部 地域の再形成と権力の興亡

第一章 戦国期石見国における在地領主支配と地域経済秩序 益田氏庶流福屋氏の発展・滅亡過程を中心に
 はじめに 問題の所在
 第一節 戦国期福屋氏の石見沿岸部進出と地域経済
 第二節 毛利・吉川氏の石見進出と福屋領の発展過程
 第三節 福屋氏の滅亡過程からみた石見地域の水上交通と地域経済
 おわりに

補論1 戦国期石見小笠原権力の再編と地域支配
補論2 十五、六世紀の朝鮮王国・対馬と出雲・石見間の動きから

最終章 権門体制国家の支配メカニズムと地域の多元的・重層的構成

成稿一覧
あとがき
索引

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