日本天台浄土教思想の研究

天台と浄土教思想の教学に通じる著者が、日本天台浄土教の祖・源信の思想と、法華・浄土が一体となった日本天台浄土教の諸相を解明。

著者 栁澤 正志
出版社 法藏館
ジャンル 日本仏教 > 天台宗系
出版年月日 2018/04/25
ISBN 9784831873842
判型・ページ数 A5・500ページ
定価 本体7,500円+税
在庫 在庫あり
天台と浄土教思想の双方の教学に通じた気鋭の研究者が、日本天台浄土教の祖・源信の思想と、法華・浄土が一体となった日本天台浄土教の諸様相を解明。
凡 例
序 論
一 日本天台浄土教研究の目的
二 研究史概観と日本天台浄土教研究の問題点
三 研究方法と内容
Ⅰ 日本天台における浄土教の受用
第一章 日本天台における浄土教の地位
一 朝題目夕念仏
二 法華・浄土双修について
(一)行儀としての意味
(二)法華・浄土双修の教理的意義
第二章 未再治本『六即義私記』の思想
一 源信と論義研究
二 『六即義私記』の思想
(一)草木成仏に関する問題
(二)四信五品の解釈
(三)六根外境に関する問題
(四)湛念の六輪説を巡る諸問題
(五)小 結
第三章 源信撰『三身義私記』の真偽について
一 問題の所在と従来説
二 B本再治の時期に関して
三 A本『三身義私記』の真偽について
四 結 語
第四章 『阿弥陀経略記』所説の三種往生と現得不退転
一 問題の所在
二 三種往生説について
(一)源信の三種往生説と禅瑜の三生往生説
(二)三生成仏説と後代への影響
三 聞名の利益と現得不退転
(一)聞名の利益と現得不退転
(二)現生不退転の意味
四 結 語
第五章 天台教学と浄土教思想
一 はじめに
二 内熏自悟の解釈を巡る問題
(一)内熏自悟に関する言説とその問題点
(二)源信による内熏自悟の解釈
(三)その他の天台諸師の解釈について
(四)小 結
三 源信の仏性論を巡る一、二の問題
(一)仏性論形成の一過程無漏種子を巡る言説について
(二)信心仏性説を巡る問題について
四 顕密即身成仏説を巡る問題
(一)論義に見る顕密即身成仏説
(二)日本天台浄土教における即身成仏について
(三)小 結
五 『法華経』における往生思想について
(一)中国天台における解釈について
(二)『観心略要集』と証真の言説を巡って
(三)女人往生に関する言説
(四)後代の章疏と論義書について
六 結 語
Ⅱ 日本天台浄土教の思想的特質と諸問題
第六章 『妙行心要集』の成立とその思想
一 問題の所在
二 『心要集』の構成の特徴
三 成立年代と著者
(一)恵快説について
(二)静算について
(三)増覚説について
四 『心要集』念仏観
(一)有相念仏・無相念仏と四種三昧
(二)無相念仏について
五 白毫観
(一)天台における白毫観研究史概観
(二)『心要集』における白毫観の形成
(三)『心要集』白毫観の特徴について
(四)小 結
六 無作三身
(一)はじめに
(二)報身常住論としての無作三身
(三)『心要集』における無作三身説
(四)唯心思想と無作の解釈
(五)小 結
第七章 『菩提要集』の思想
一 はじめに
二 『菩提要集』の概要
(一)従来説とその検討
(二)『菩提要集』所引の経論章疏について
三 『菩提要集』の内容について
(一)願について
(二)行について
(三)流 通
四 結 語
第八章 日本天台浄土教における心の問題
一 日本天台浄土教における真妄二心の問題
(一)日本天台浄土教における心について
(二)大乗仏教における自性清浄心
(三)天台における解釈について
二 日本天台における唯心思想の導入について
      『華厳経』唯心偈の受容と浄土教的展開
(一)はじめに
(二)『華厳経』唯心偈の受容と「唯心偈」の成立について
(三)日本天台における受容について
(四)破地獄偈としての「唯心偈」
(五)小 結
第九章 日本天台浄土教における行位と階位
一 問題の所在
二 浄土教典籍に見る得忍
三 中国諸師における浄土教の行位の解釈
四 天台における九品の行位論
五 結 語
第十章 日本天台浄土教における戒の問題
一 問題の所在
二 浄土経典における戒と修善
三 天台における戒と願生思想
四 『往生要集』における戒の位置付け
五 十善戒と往生
六 持戒のための教説不邪婬戒について
七 結 語
第十一章 日本天台浄土教における現実肯定の問題
一 浄土教における名聞利養の解釈
(一)問題の所在
(二)中国天台における名聞利養の解釈
(三)中国浄土教における名聞利養の解釈
(四)日本天台における名聞利養の解釈
(五)小 結
二 仏身論と仏像解釈
(一)日本天台浄土教における仏身論の展開
(二)澄憲の仏身論
(三)澄憲における仏像の機能
(四)仏像応身説について
(五)小 結
第十二章 日本天台浄土教における往生と生死
一 はじめに
二 日本天台浄土教における十念解釈
      『弥勒問経』所説の受容をめぐって
(一)『弥勒問経』について
(二)初期日本天台浄土教における『弥勒問経』十念解釈
(三)小 結
三 来迎と往生を巡る言説について
(一)不往の往生、不来の来迎
(二)気息の出入と現生の臨終・往生について
(三)玄旨帰命壇への影響について
四 日本天台浄土教における生死観について
(一)臨終における心の問題
(二)最後心と三愛
(三)尋常の往生行としての事観極楽浄土と娑婆世界の様相
五 結 語
第十三章 実導仁空の浄土教思想と天台教学
一 実導仁空について
二 『観経疏弘深抄』における引用文献について
三 実導仁空の浄土教における凡夫位解釈
(一)仁空の衆生観
(二)衆生の三業と仏の三密について
(三)聞位の重視
四 『観経』解釈における天台本覚思想
(一)本覚思想の否定と受容
(二)自力と他力の観点からの解釈
(三)自心即仏の解釈を巡って
五 仁空の『観無量寿経』観
(一)「妙法」と『法華経』
(二)蓮華の法門天台との会通
六 仁空の三心釈について
(一)はじめに
(二)天台における三心の解釈
(三)菩提心と三心の関係
(四)仁空の三心釈と天台
七 結 語
源信撰『六即義私記』(青蓮院本)部分翻刻・註釈
阿弥陀経略記科文
主要参考文献一覧
あとがき
索 引

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