大学・公共図書館の皆様へ 機関用電子書籍の御案内 - 2025.08.21
人生を楽しく過ごしなさい
現代人の死生観を問う、大阿闍梨最期の言葉
7年かけて約4万キロを歩き、間に9日間の断食、断水、不眠、不臥で真言を唱え続ける「堂入り」を行う苦行「千日回峰行」。
この行を2度満行した行者は、比叡山に文献が残る430年余りの歴史で酒井師を含め3人しかいない。
その酒井師が、亡くなる数時間前に言った最後の言葉は「人生を楽しく過ごしなさい」だった。
稀代の行者といえども、病との闘いは苦しくないはずがない。
しかし「苦を楽にするんだよ」と生前よく語っていた酒井師だからこそ、この言葉が出てきたのだ。
本書には、これまでの書籍に掲載されてこなかった、最期の様子、言葉、自身の出家や千日回峰行について語った言葉、そして私的な海外旅行でのスナップも含めた秘蔵写真を収録。
ご逝去後、オール新原稿の書籍は初めてとなる。
死を見つめ、生を見つめる酒井大阿闍梨の真摯な姿勢に、私たちは自らの死生観を問い直す。
今の時代にこそ、その生き様を心に刻み、自らの生を精一杯生きていきたい。
第1章 死は終わりではない
口中の異変
病院嫌い ほか
第2章 どんな回り道にも意味がある―仏道に生きるようになった理由
なりゆきというご縁
自然なまま、心のままでいいんだよ ほか
第3章 自分の「本線」が定まると人は強くなれる―行も人生も無始無終
年齢制限を超えて、特例で修行を開始
「常行三昧」で歩き方を覚えた ほか
第4章 普段着の阿闍梨さん
旅に出ると鞄が増える
阿闍梨さんのお汁粉 ほか