話題の本【書評】(2024年9月~) - 2024.10.31
親鸞の往生と回向の思想
道としての往生と表現としての回向
親鸞思想の根幹である“往生”と“回向”は、一体どのようなことをいうのであろうか?曽我量深(近代真宗教学者)の思想をもとに、核心を解明する待望の必読試論!
はじめに
第一部 願往生心の基礎としての住むこと
住む場所をもつということ―拡張された往生の概念
「住むということ」から見た「詩と宗教」
一、「根をもつこと」から見た詩と宗教―ヴェイユ―
1 根をもつことと詩
2 詩は行為のどの部分に関わるのか
3 生活の実体としての詩―宗教―
二、住まうことと詩作―ハイデッガー―
1 世界内に存在する仕方としての「住まうこと」
2 四和合と物
3 詩作と「家の友」
三、仏教における「住むということ」
第二部 表現としての回向
西田幾多郎の見た親鸞―場所的論理と回向の思想―
1 西田哲学と親鸞
2 西田哲学と浄土真宗に共通する心情
3 場所的論理と浄土真宗
4 西田の場所的論理による宗教理解
5 仏の呼び声と場所的論理
6 逆対応
7 親鸞の回向の思想
8 「一切群生海の心」としての法蔵菩薩
曽我量深の法蔵菩薩と親鸞の回向思想
1 曽我と法蔵菩薩の思索
2 親鸞の回向の思想とその問題点
3 「パリナーマナ(転変)」としての回向概念とそれの漢訳
4 表現としての回向
5 表現としての回向の構造―絶対者の自己否定―
6 絶対者の自己否定としての回向
7 逆対応と呼びかけ
8 本願の大地性
鈴木大拙の浄土仏教観―本願と回向―
1 大拙と浄土仏教との関わり
2 仏教史の最も重要にして本質的な問題
3 大拙の問いの出し方
4 初期仏教思想に含まれた浄土思想
5 涅槃の仏教から本願の仏教の出現
6 大拙の浄土観
親鸞の回向の思想―一切群生海の心としての法蔵菩薩―
1 回向の概念
2 親鸞の回向の思想とその問題点
3 表現としての回向
4 表現における阿弥陀如来と法蔵菩薩との関係
5 親鸞の仏身論と回向の思想
6 「一切群生海の心」としての法蔵菩薩
第三部 親鸞の往生思想
曽我は果して親鸞の往生論を誤解したか
1 現生往生論とは何か
2 回向としての「将来する浄土」
3 往生を道と捉えること、往生は起点か終極か
4 難思議往生の内実を示すものとしての現生正定聚―道としての往生―
5 本願の信に開かれる浄土―報土―
6 浄土と娑婆世界の構造
現生往生とは何か―曽我の往生論―
1 曽我は親鸞の往生思想を誤解しているか
2 小谷氏の死後往生論の論拠
3 習俗としての死後往生論
4 曽我の往生論
5 往生概念の拡張
6 最後に残る問題―真仮を知ること―
曽我の往生思想―小谷氏の往生論にふれて考える―
あとがき
初出一覧
第一部 願往生心の基礎としての住むこと
住む場所をもつということ―拡張された往生の概念
「住むということ」から見た「詩と宗教」
一、「根をもつこと」から見た詩と宗教―ヴェイユ―
1 根をもつことと詩
2 詩は行為のどの部分に関わるのか
3 生活の実体としての詩―宗教―
二、住まうことと詩作―ハイデッガー―
1 世界内に存在する仕方としての「住まうこと」
2 四和合と物
3 詩作と「家の友」
三、仏教における「住むということ」
第二部 表現としての回向
西田幾多郎の見た親鸞―場所的論理と回向の思想―
1 西田哲学と親鸞
2 西田哲学と浄土真宗に共通する心情
3 場所的論理と浄土真宗
4 西田の場所的論理による宗教理解
5 仏の呼び声と場所的論理
6 逆対応
7 親鸞の回向の思想
8 「一切群生海の心」としての法蔵菩薩
曽我量深の法蔵菩薩と親鸞の回向思想
1 曽我と法蔵菩薩の思索
2 親鸞の回向の思想とその問題点
3 「パリナーマナ(転変)」としての回向概念とそれの漢訳
4 表現としての回向
5 表現としての回向の構造―絶対者の自己否定―
6 絶対者の自己否定としての回向
7 逆対応と呼びかけ
8 本願の大地性
鈴木大拙の浄土仏教観―本願と回向―
1 大拙と浄土仏教との関わり
2 仏教史の最も重要にして本質的な問題
3 大拙の問いの出し方
4 初期仏教思想に含まれた浄土思想
5 涅槃の仏教から本願の仏教の出現
6 大拙の浄土観
親鸞の回向の思想―一切群生海の心としての法蔵菩薩―
1 回向の概念
2 親鸞の回向の思想とその問題点
3 表現としての回向
4 表現における阿弥陀如来と法蔵菩薩との関係
5 親鸞の仏身論と回向の思想
6 「一切群生海の心」としての法蔵菩薩
第三部 親鸞の往生思想
曽我は果して親鸞の往生論を誤解したか
1 現生往生論とは何か
2 回向としての「将来する浄土」
3 往生を道と捉えること、往生は起点か終極か
4 難思議往生の内実を示すものとしての現生正定聚―道としての往生―
5 本願の信に開かれる浄土―報土―
6 浄土と娑婆世界の構造
現生往生とは何か―曽我の往生論―
1 曽我は親鸞の往生思想を誤解しているか
2 小谷氏の死後往生論の論拠
3 習俗としての死後往生論
4 曽我の往生論
5 往生概念の拡張
6 最後に残る問題―真仮を知ること―
曽我の往生思想―小谷氏の往生論にふれて考える―
あとがき
初出一覧