話題の本【書評】(2024年9月~) - 2025.09.08
日本古代の政治と仏教
国家仏教論を超えて
第一章 優婆塞貢進の実像とその史的意義
一 優婆塞貢進文の再検討
二 優婆塞貢進とは何か
三 〈網羅的官度制〉から〈限定的官度制〉へ
第二章 日本古代における得度前行者の存在形態
一 古代における白衣の俗人たち
二 得度前行者の存在形態
三 得度前行者とは何であったのか
第三章 古代の得度に関する基本概念の再検討―官度・私度・自度を中心に
一 「官度」の概念と得度システム
二 「私度」と「自度」とを検証する
三 古代社会のなかの「私度」の実像
第四章 延暦年分度者制の再検討
一 延暦年分度者制の基本理念
二 延暦年分度者制起草以前の得度制
三 延暦年分度者制成立の基盤と背景
第五章 臨時得度の政治思想
一 臨時得度の様相
二 『出家功徳経』の受容とその効果
三 「度」を賜うことの忌み
四 いわゆる「例得度」をめぐって
第六章 淳仁朝の造宮計画―宮の新営と天皇権獲得の原理
一 淳仁期の造営計画
二 「臨軒」について
三 宮の新宮と廃棄をめぐる問題
四 宮の新宮による天皇権獲得の原理―むすびにかえて―
第七章 郊野の思想―長岡京域の周縁をめぐって
一 長岡「京下」の問題
二 西郊の特質
三 郊野の思想―むすびにかえて―
結章 史学史としての〈国家仏教〉論
一 ふたつの〈国家仏教〉論
二 〈国家仏教〉論の創出とその背景
三 〈反律令仏教〉・〈律令仏教〉論の生成
四 〈国家仏教〉論の復権
あとがき
索引