宗教を物語でほどく 【NHK出版新書493】

アンデルセンから遠藤周作へ

著者 島薗 進
出版社 NHK出版
ジャンル 哲学・思想 > 宗教総論
出版年月日 2016/08/10
ISBN 9784140884935
判型・ページ数 新書・318ページ
定価 本体860円+税
在庫 お取り寄せ
神仏が素朴に信じられた時代から、それが相対化された現代に至るまで、なぜ人は宗教に心打たれ、支えられてきたのか? 今、この問いを解く鍵は、個々の教義や歴史ではなく、近現代に作られた物語の中にある。宮沢賢治、トルストイなどの宗教作家から、カズオ・イシグロ、西加奈子など現代作家の物語までとりあげて、物語のなかに息づいている宗教性について考える。「死」「弱さ」「悪」「苦難」という四つのキーワードを通して、宗教学の泰斗が宗教とは何かをやさしく解きほぐす。
序 章 宗教は物語のなかにある――人は「四つの限界」の前にたたずむ
第一章 「死」を超える
 一)永遠のいのちを求めて…アンデルセン『人魚姫』
 二)死の影を脱する…マクドナルド『軽いお姫さま』
 三)無限のいのちの恵みを知る…宮沢賢治『なめとこ山の熊』
第二章「弱さ」と向き合う
 一)弱さを認め?還る場所 …『新約聖書』「放蕩息子の帰還」と『法華経』「長者窮子のたとえ」
 二)自由と責任を学ぶ途  …キングスレイ『水の子 陸の子のためのおとぎばなし』
 三)心の空白にもがく…トルストイ『イワン・イリッチの死』
 四)猫とともに歩む…西加奈子『きりこについて』
第三章「悪」に向き合う
 一)罪と悔い改めの道…『観無量寿経』『大般涅槃経』、阿闍世王の物語
 二)救いを信じられるか?…倉田百三『出家とその弟子』
 三)悪の自覚とともに生きる…武田泰淳『ひかりごけ』
 四)殺意の奔流に抗して…星野智幸『呪文』
第四章「苦難」を受け止める
 一)去りゆく者の慈しみ…深沢七郎『楢山節考』
 二)魂の輝きに言葉を…石牟礼道子『苦海浄土―わが水俣病』
 三)すべての祈りを包む河…遠藤周作『深い河(ディープ・リバー)』
終 章 重なり合う宗教と物語の力――現代文学のなかの宗教

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