はじめての親鸞 【新潮新書658】

著者 五木 寛之
出版社 新潮社
ジャンル 日本仏教 > 真宗系
出版年月日 2016/03/20
ISBN 9784106106583
判型・ページ数 新書・181ページ
定価 本体700円+税
在庫 お取り寄せ
非僧非俗、悪人正機、絶対他力、自然法爾……波瀾万丈の生涯と独特の思想をめぐり、これまで多くの学者や思想家が、親鸞について所説を発表してきました。いったいなぜ、日本人はこれほどまでに親鸞に魅かれるのか――大河小説『親鸞』三部作を書き上げた著者が、長年にわたる探究と想像をもとに、その時代、思想、生き方をひもといていきます。平易にして味わい深く、時にユーモアを交えた語りの中に稀代の宗教者の姿が浮かび上がる名講義。(本書は2015年に行われた新潮講座「人間・親鸞をめぐる雑話」をもとに加筆修正したものです。)
第一講 親鸞を想う―その時代と人々
 律儀で論理的な人
 すべては推定の親鸞像
 親鸞もコーラスボーイだった?
 法然との出会いと衝撃
 その時代と人々の感情
 苦難の時代に流行した今様
 法然の説法が与えた衝撃
 顕密体制に広がる波紋
 仏の教えは歌で広がった
 体制仏教から迫害を受けて
 和讃に没頭した晩年
 人間・親鸞を想う

第二講 親鸞とは何者か―「悪」を見つめて
 金子みすゞと橘曙覧のあいだで
 われわれはすべて「屠沽の下類」
 体制に寄らずアウトカーストの中へ
 寺内町というアジールの生成
 宗教都市・大坂の御堂筋
 親鸞のこまめな手紙の中身
 親鸞の教えを背負って歩いた蓮如
 人間存在の悲しさを嘆いた『歎異抄』

第三講 親鸞のほうへ―仏教と人生をめぐる雑話
 小説『親鸞』三部作を通して
 人生に先の見通しを
 仏教の伝播と変容を想う
 再び歌とリズムについて
 『教行信証』への疑問
 在りし日のブッダに還る
 雑談の終わりに・質疑応答

あとがき

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