仏の発見 【徳間文庫カレッジ】

著者 五木 寛之
梅原 猛
出版社 徳間書店
ジャンル 入門・お経・実用 > 仏教入門、教養、法話
出版年月日 2016/02/15
ISBN 9784199070532
判型・ページ数 文庫・307ページ
定価 本体850円+税
在庫 お取り寄せ
混迷極める日本社会。低成長の時代に、仏教は救いとなるのだろうか? 本書は文学、歴史、芸能など幅広い領域に展開しながら、日本人における信仰の原点へと迫っていきます。長らく仏教に関心を寄せ、深遠な考察を繰り広げてきた五木寛之が発見した仏教のあり方とは何か。また、仏教はいかにして日本で浸透したのか。仏教思想に明るいふたりの巨人が、我々日本人の信仰心や、ブッダ、聖徳太子について独自の視点で語り合う対話集。
希代の越境者の声―口上 五木寛之

第一章 人が仏になる不思議
 仏とはいったい何なのだろう
 パワースポット、仏像ガール…ブームの背景はどこに
 科学的合理主義を超えたものに対しての関心
 仏教とは、仏になるということ
 日本人によくわかる、多神論の教え
 八百万の神と、たくさんの仏たち
 如来はシンプル、菩薩はおしゃれ
 イチローは仏に近い?

第二章 この世で仏と出会う不思議
 漱石、太宰、川端の悲哀
 自分は悪人である、許されざる人間であると
 大乗仏教の創始者は、ぜんぶ女色を犯しとる
 楽天性のなかに実存主義と義理人情が混じり合う
 壁を越せないときは横へ回れ
 幼少時代の深い悲しみ体験が作品を書かせる
 親鸞、蓮如に引き寄せられて
 心の闇が宗教的な関心をよびさます
 日本人の笑いを研究するには仏教をやらんと
 七〇年代初頭の世相のなかで、仏教を再発見

第三章 怨霊に仏をみる不思議
 聖徳太子は一種の両性具有ではないか
 歴史の中に葬られた怨霊の悲しみを語る
 ヤクザが晒を巻き、死を覚悟して書くような
 丸山や小林を怒らせて
 聖徳太子は虐げられた民衆のヒーロー
 聖徳太子のブレーンだった渡来人、秦河勝
 聖徳太子という人物が、不思議で、不思議でしようがない
 能の中には、差別されてきた民の悲哀が
 いまの流行歌までつながる阿弥陀仏の救い

第四章 文学にひそむ仏の不思議
 反宗教小説から宗教小説の時代へ
 鎮魂の思いで書く小説
 歌舞伎「ヤマトタケル」に見る漂白の魂
 『古事記』を訳してひらめいた、あの宙吊りと早変わり
 今様のつもりで書く歌謡曲
 美空ひばりは、自分の意見をいう歌い手だった
 最後は親鸞の和讃で送られたい
 明治以降の日本の文学は反宗教的
 川端康成は魔界の住人
 有名になることを避け、女体を描きつづけた画家
 川端康成はなぜ自死したか
 ドストエフスキイの葬式には数万の人がきた
 あいつも仏教へと傾いた、堕ちたかと…

第五章 山川草木に宿る仏の不思議
 神社の一つひとつが歴史の冷蔵庫
 日本は神も仏も殺して、近代化を成就させた
 ゲゲゲの妖怪たちも一種の神さん
 多神教的な共存の宗教をもつ日本の出番
 草木国土悉皆成仏の思想は、日本の財産
 二十一世紀をリードする日本の花鳥諷詠
 キリスト教的人間中心の限界が見えた

第六章 人生の苦の中にある仏の不思議
 『カラマーゾフの兄弟』は、無神論時代の親殺しがテーマ
 自然科学の最後の限界のところに何かがある
 「人生は苦である」への疑問が大乗仏教
 あの世とこの世を往復する往相、還相に惹かれるわけ
 あの世から還ってくる還相回向のなかに、遺伝子の不死の思想が
 殺人をいちばんのタブーとする仏教

第七章 悪をこえて仏になる不思議
 両親が悪か、自分が悪かの問題と向き合った法然と親鸞
 出自にからむ法然の悲しみ 
 笑いのある「ブッダ伝」を書けたら面白い
 釈迦が背負った諦観、そこを知りたい
 北斎もトルストイも八十代が仕事のピーク
 福沢諭吉の文章はリズムがまったく蓮如調
 お願いしますの念仏から、ありがとうございますの念仏へ
 親鸞は、なぜここまで悪にこだわったのか
 発見された親鸞妻帯のなぞ
 教徒に点在する玉日の伝承
 「女をたくさん知った私」と「清僧の念仏はちがう」
 親鸞に女性差別のない浄土教を授与した法然
 二十一世紀は、自分の悪と向き合う時代
 仏によってもたらされる、新しい人間のめざめ
 生きて、書いてほしいという万人の願い

闇を克服して生ける作家―後口上 梅原猛

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