日本美術全集 11 信仰と美術

テーマ巻②

著者 泉 武夫 責任編集
出版社 小学館
ジャンル 美術
出版年月日 2015/10/28
ISBN 9784096011119
判型・ページ数 B4・303ページ
定価 本体15,000円+税
在庫 お取り寄せ
かたちそのものが信仰と一体であった古代から、大陸伝来の仏教の下での多様な宗教美術の展開。やがて、仏教と在来の神祇信仰とが結び付く神仏習合から日本固有の宗教美術が生まれ、中世における神仏と人との関わりの中で、夢や奇瑞、霊場、浄土、異界、多数尊などの宗教思想に基づく極めてユニークで魅惑的な造形世界が生み出される。さらに近世に至り、彼岸から現世へと人々の関心が変容し、同時に、在野から新たな信仰の復権の動きが見られるようになる。 本巻の特色は、テーマを「宗教」ではなく「信仰」としたことである。宗教よりももっと素朴で、だからこそ根源的な心のありようとしての「信仰」を軸に据えることで、より広い範囲の造形作品を扱うことができた。日本美術の歴史を通して、信仰がもたらした豊かな造形の流れを、時代ごとの巻では扱えなかった通史的な視点から概観する「テーマ巻」です。
はじめに 泉 武夫(東北大学大学院教授)

第一章 信仰の芽生え
第二章 仏の像と世界観
第三章 山林の霊力と浄土信仰
第四章 都の雅びと諸方の仏神
第五章 神と仏のあやなす世界
第六章 夢想と参詣
第七章 信仰の民衆化

信仰と美術──聖なる世界と心の表われ 泉 武夫(東北大学大学院教授)
悩める神の願い──神仏習合と日本古代宗教文化 サムエル・C・モース(アーモスト大学教授)
神仏と人の織りなす造形──清水 健(奈良国立博物館学芸部工芸考古室長)
近世の宗教美術──内なる仏と浮世の神──矢島 新(跡見学園女子大学教授)
コラム/霊木と仏像 井上大樹(文化庁文化財部美術学芸課文化財調査官)
コラム/蔵王権現の信仰とイメージ──藤岡 穣(大阪大学教授)
コラム/社寺縁起と素朴絵 泉 万里(静岡県立美術館学芸部長)

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