新聞掲載広告(2024年9月~) - 2024.11.19
虚無の信仰
西欧はなぜ仏教を怖れたか
1820年頃、ヨーロッパで「仏教」が成立する。研究が進展し、経典の翻訳がすすめられたその時期に、恐怖はかえって増大した。異文化誤解の歴史の謎に迫るフランスのベストセラー。…ヨーロッパの社会では、人権、あるいは人間の生命というものに絶対的な価値がおかれている。そうした社会に生きる人間からみれば、「涅槃」、つまりは個人の死に究極的な価値をおく仏教は、人権を無視し、人間の生命を蹂躙する危険な宗教であるということになる。……