新聞掲載広告(2024年9月~) - 2024.11.19
仏教論理学派による普遍実在説批判
『タットヴァサングラハ』普遍章研究
『タットヴァサングラハ』普遍章は、デイグナーガの後、普遍実在論批判を本格化させたダルマキールティの考え方に基本的に則り、ダルマキールティが展開した普遍批判の方向性を受け継ぐものであるが、ダルマキールティの思想や実在論批判をよく整理した形で提示して いる点、また、ダルマキールティ以降のインド思想界の動きも伝えている点で重要なテキストである。
本研究では、同章の思想的背景や議論の分析を序論に収録、後半に、『タット ヴァサングラハ』及び、シャーンタラクシタの直弟子カマラシーラ (Kamalasila) によるその注釈(『タットヴァサングラハパンジカー』Tattvasamgrahapañjikā) の 和訳研究、また、各二本の写本とチベット語訳に基づいた校訂テキストを収めた。
1. 『タットヴァサングラハ』普遍章の位置づけと対論者
1.1. 『タットヴァサングラハ』普遍章と六句義批判
1.2. 普遍章における対論者
2. 対論者の普遍説と仏教徒の概念知生成論
2.1. 対論者の普遍説
2.2. 仏教徒の概念知生成論
3. 先行研究と本書で取り組んだ課題
3.1. 先行研究
3.2. 本書において取り組んだこと
4. 普遍章の議論の流れと特徴
4.1. 普遍章の議論の流れ
4.2. 普遍章における普遍実在主張批判
4.3. ダルマキールティによる議論との関係
和訳研究
和訊凡例
『タットヴァサングラハ』普遍章目次
『タットヴァサングラハ』普遍章
テキスト
写本について
校訂方針
テキスト中に使用される略号と記号
Tattvasamgraha & Tattvasamgrahapañjikā
文献表