神話研究の最先端

著者 角南 聡一郎 編著
丸山 顕誠 編著
出版社 笠間書院
ジャンル 民俗・信仰
出版年月日 2022/12/05
ISBN 9784305709745
判型・ページ数 A5・429ページ
定価 本体7,000円+税
在庫 在庫あり
人類の精神の歴史において重要な位置を占める神話は、かつては人間精神の指導的立場を担ってきた。
そして今もなお、古典の深奥に位置している。
その神話はこれまで哲学、史学、文学をはじめ様々な分野の研究者が議論の対象としてきた。

本論集も文学、哲学、考古学、宗教学、史学、心理学、文化人類学、仏教学、民俗学などの立場から、神話の概念、神話の背景、研究方法、個別の神話体系の研究、比較研究のそれぞれのテーマが21篇の論文によって探求される。
第1章 神話的概念
 神々の住まい―比較神話から
 聖典と神話:現象学的研究

第2章 神話の背景
 巨人伝承考―モノ資料との関連を探究する
 「ケルト」神話と「ケルト神話」―「ケルト神話」という語の妥当性について
 臨床心理学の立場から見た神話
 「迷信」(Aberglaube)と「民間信仰」(Volksglaube)のはざまで―『ドイツ迷信中辞典』序文をてがかりに
 人類最古の天文学と天文神話

第3章 神話研究の方法
 世界神話の比較
 仏教研究の方法と神話

第4章 特定神話の研究
 『古事記』・『日本書紀』神話と古代史研究
 アンデスの存在論―山・人間・コンドル・風の連続性と複合性
 氏族の芸能伝承について―安倍氏と吉志舞を例として
 「日本国最初の焼身」について―『法華験記』応照伝は往生譚か
 即位儀礼と仏教―大仁王会の成立に影響した『仁王経』の受容と活用
 アダムとイブの楽園追放

第5章 神話の比較研究
 ヘエブラと西欧の男性版シンデレラ
 天女が盗んだ穀物―中国西南少数民族と宮古島の穀物起源神話
 釣り女の神話学 神話から笑話の発生試論
 日台の石信仰―神話から民俗へ
 バシレウスの末裔―アレクサンドロス・ロマンスの主人公たち
 神々の異形、異能、異界

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