新聞掲載広告(2024年9月~) - 2025.08.22
日本人は漢文をどう読んだか
直読から訓読へ
その読み方には中国から渡来した中国音で読む〈直読〉、そして、平安時代に生まれ、漢文読解の方法としてその地位を確立した〈訓読〉の二種類が存在する。
しかし、古代から現代までの間に〈直読〉は消え、日本語で読む〈訓読〉がもっぱら使われるようになった。
なぜ、日本では〈訓読〉優位の状況が生じたのか―。
漢文を取り巻く環境を一つ一つ分析することを通して、〈直読〉から〈訓読〉への変化を追い、日本人の漢字漢文受容の歴史を描きだす。
凡例
第一章 直読と訓読―現代と平安時代―
第二章 平安時代儒学界の直読と訓読―『宇津保物語』と『北山抄』『江家次第』―
第三章 〈直読から訓読へ〉―直読の衰退―
第四章 平安時代の訓読―『白氏文集』―
第五章 『宇津保物語』併存の再検討
第六章 平安時代儒学界と直読
第七章 儒学界と仏教界
第八章 〈直読から訓読へ〉の周辺
結語
参考文献
後記