正誤表 - 2025.12.05
法華験記の形成と思想
文学、歴史、仏教研究の各分野において注目すべき内容を多く含む同書は、平安期の仏教信仰を窺い知るための史料、『今昔物語集』をはじめとする様々な説話集の関連文献として重視・珍重されてきた。
『法華験記』はいかに形成され、その説話からいかなる思想が透けて見えるのか。
成立の時代背景や環境、恵心僧都源信についての記述、畜生をはじめとする異類に対する功徳を説いた一連の説話群など多角的に検討し、形成の様相とその思想の特性を明らかにする。
序 章
第一節 緒言
第二節 『法華験記』の概観
第三節 先行研究史
第四節 小結
第一章 『法華験記』成立の時代
第一節 緒言
第二節 横川の講組織からの説話文献創出―序文引用の故事を端緒として
第三節 理想的持経者像構築の試み―第六九話「基燈法師」の検討
第四節 小結
第二章 中国・朝鮮の典籍との関係
第一節 緒言
第二節 義寂撰『法華経集験記』との関係
第三節 僧祥撰『法華伝記』との関係
第四節 行者対決説話―第一七話「持法沙門持金法師」および第三三話「雲州法厳蓮蔵二法師」
第五節 小結
第三章 慶滋保胤『日本往生極楽記』からの展開
第一節 緒言
第二節 説話の創出―第二話「行基菩薩」注記
第三節 蛇道に堕した僧の話
―第七話「無空律師」および第三七話「六波羅密寺定読師康仙法師」の検討
第四節 小結
第四章 源信伝の検討―第八三話「楞厳院源信僧都」を中心に
第一節 緒言
第二節 源信像の構築―『楞厳院廿五三昧結衆過去帳』との比較を通して
第三節 源信と妙音菩薩
第四節 兜率・極楽相対の挿話
第五節 小結
第五章 『法華験記』の異類功徳譚
第一節 緒言
第二節 巻末五話の特性
第三節 異類功徳譚の出現―第七八話「覚念法師」の検討
第四節 『法華経』の済度―第一〇六話「伊賀国報恩善男」の検討
第五節 小結
第六章 『法華験記』と普賢信仰
第一節 緒言
第二節 『法華験記』の普賢関連説話
第三節 普賢信仰関連の滅罪譚
第四節 行者捕縛譚の系譜
第五節 小結
第七章 後代への影響―宗性撰『弥勒如来感応抄』への書承
第一節 緒言
第二節 『弥勒如来感応抄』の成立事情―笠置寺を中心として
第三節 『弥勒如来感応鈔』の『法華験記』受容
第四節 小結
終 章
附篇 義寂『法華経集験記』(翻刻・訓読・現代語訳・注釈)
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文献一覧
あとがき
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