お迎えの信仰

往生伝を読む

天皇から庶民まで、往生極楽を目指した人々の命終時に現れた不思議な現象の記録「往生伝」を現代語訳し、「お迎え」信仰実態に迫る。

著者 梯 信暁
出版社 法藏館
ジャンル 民俗・信仰
出版年月日 2020/05/07
ISBN 9784831860682
判型・ページ数 4-6・242ページ
定価 本体1,600円+税
在庫 在庫あり
天皇から庶民まで、往生極楽を目指した人々の命終時に現れた不思議な現象の記録「往生伝」を現代語訳し、「お迎え」信仰実態に迫る。
はじめに 

一 日本往生極楽記

1 序  
2 聖徳太子――日本仏教の開祖、妃とともに往く  
3 行基――大仏建立の立役者、鬼も認める極楽往生  
4 善謝・隆海――南都三論宗の碩学、阿弥陀の讃文を唱えつつ  
5 円仁――比叡山不断念仏の創始者、手に定印を結び阿弥陀仏を念じつつ  
6 増命――比叡山西塔の造営者、金色の光に照らされて  
7 無空・済源――お金に執着すると往生できない?  
8 明祐・成意――斎食の戒めを守らない者は?  
9 智光・頼光――阿弥陀仏の掌に示現された浄土図  
10 延暦寺僧某甲・兼算・尋静・春素――観想念仏・称名念仏、どちらでも大丈夫  
11 延昌――臨終行儀の先駆者、如来の手から垂らした糸を握って  
12 空也――京の人々に南無阿弥陀仏を教えた聖者  
13 千観――朝廷の職を辞し、箕面・高槻で念仏勧進  
14 明靖――地獄の炎を消す秘訣は?  
15 真頼・広道――極楽への往生を目指した真言行者  
16 勝如――賀古の沙弥教信から学んだ称名念仏  
17 箕面の僧・平珍・増祐・玄海――保胤が身近に見聞した天台僧の往生  
18 真覚――官僚出身の台密僧、龍頭の舟に迎えられ  
19 沙弥二人――無名の沙弥にもお迎えが  
20 尼僧三人――境遇も修行の内容もまちまち  
21 優婆塞四人――高級官僚から地方官人まで  
22 優婆夷六人――既婚も未婚も貴族も庶民も  

二 続本朝往生伝

1 一条天皇・後三条天皇――天皇でも臨終正念は必須  
2 藤原頼宗・源顕基・大江音人――公卿三人、天台僧の指導によって  
3 遍照――天狗が語った高僧の往生  
4 尋禅――摂関家の御曹司、良源の衣鉢を継いで  
5 覚運――論義の達人、病苦の中でも一糸乱れず  
6 源信――天台念仏の大成者、下品の往生を目指す  
7 覚超――顕密仏教の大家、往生は難中の難  
8 増賀――多武峯の聖人、隠遁を貫く  
9 寛印――迎講の創始者、源信の教えを拠り所として  
10 成尋――宋にとどまり、宇治殿を想いつつ  
11 慶滋保胤――『日本往生極楽記』の著者、娑婆への帰還を誓って  
12 大江定基――保胤の弟子、宋国で客死  

三 拾遺往生伝・後拾遺往生伝

1 最澄――山家の大師、遺戒を定めて  
2 相応――回峯行の創始者、不動明王に導かれ  
3 永観――東大寺別当、民衆とともに称名念仏の中で  
4 良源――比叡山中興の祖、閻魔大王も一目置いた傑僧  
5 良忍――天台声明の祖、融通念仏のおかげで  

付録 楞厳院二十五三昧過去帳  

おわりに

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