新聞掲載広告(2024年9月~) - 2024.11.19
東アジア古代金石文研究
金石に刻まれた文字。そこに込められた思いとは? 5~8世紀の東アジア世界の宗教と信仰の具体相を、考古学と文献学の双方の手法を用い、多角的に考究する意欲的研究。
序 章 東アジア古代金石文の研究の目的と方法
第一節 東アジア古代金石文の比較・対照検討による文化史的研究
第二節 考古資料としての金石文 本書における研究対象
第三節 近年における金石文のアジア史的研究
第四節 本書における金石文研究の方法 出土文字資料としての研究
第一部 日本古代碑文の東アジア史的環境
第一章 山ノ上碑にみる孝の顕現――古代における儒・仏混淆の地域的様相――
序言
第一節 山ノ上碑の宗教・思想的側面についての従前の研究
第二節 史書と経書にみる立碑の意味と墳墓との関係
第三節 山ノ上碑における孝の顕現
第四節 東国古代の石碑にみる祖先祭祀の変容
結語
第二章 金井沢碑に現れた祖先祭祀の史的特質
序言
第一節 金井沢碑の祖先祭祀に対する従前の見解
第二節 金井沢碑文の語句の出典論的検討
第三節 金井沢碑の祖先祭祀とその構成要素
第四節 金井沢碑の立碑背景と祖先祭祀
結語
第三章 奈良時代碑文にみる在地仏教の特質――金井沢碑と隋・唐造像銘との比較から――
序言
第一節 金井沢碑の仏教信仰に関する従前の所説
第二節 隋・唐造像銘にみえる願目
第三節 金井沢碑にみえる仏教信仰の特質
結語
第二部 百済金石文と出土文字資料にみる仏教の特質
第一章 王興寺と飛鳥寺にみる舎利の奇瑞
序言
第一節 王興寺址塔心礎出土舎利容器銘文にみる舎利の奇瑞
第二節 敏達紀の舎利奇瑞譚と飛鳥寺の舎利
第三節 百済の舎利信仰の系譜
第四節 飛鳥寺の舎利信仰の系譜
結語
第二章 百済王室祈願寺と飛鳥寺の造寺思想
序言
第一節 百済王室祈願寺の舎利容器にみえる造寺思想
第二節 中国南北朝王族の造塔・造寺
第三節 飛鳥寺と百済王室祈願寺の造寺思想
結語
第三章 百済弥勒寺舎利奉迎記にみる仏教信仰の系譜――語句・文意と考古学的知見の検討――
序言
第一節 弥勒寺西塔址出土舎利奉迎記銘文
第二節 舎利奉迎記の内容と出典に関する研究
第三節 語句の意味・出典と用法
第四節 仏教語と舎利の奇瑞
第五節 銘文語句と舎利埋納品からみた仏教の系譜
結語
第四章 百済における仏教語浸透の様相――陵山里出土木簡の検討――
序言
第一節 扶余・陵山里出土百済木簡の概要
第二節 当該資料に対する研究の現況
第三節 木簡の語句の検討
第四節 木簡の釈文からみた百済仏教
結語
第三部 高句麗の金石文と墳墓にみる葬祭と信仰
第一章 高句麗千仏信仰の系譜――延嘉七年造像銘の検討――
序言
第一節 千仏信仰を示す造像銘
第二節 延嘉七年金銅仏銘に関する従前の研究
第三節 北朝石窟の千仏信仰と高句麗
第四節 高句麗千仏信仰の内容と意味
結語
第二章 高句麗金銅仏銘にみる北朝仏教の影響と地域的展開――景四年辛卯銘金銅仏を中心に――
序言
第一節 景四年辛卯金銅仏銘の釈字・釈読と従前の研究
第二節 銘文に関連する北朝造像銘
第三節 南朝造像銘にみる仏教信仰
第四節 景四年辛卯銘に現れた仏教信仰の内容と系譜
結語
第三章 広開土王碑の守墓と勲績記事の史的背景
序言
第一節 公開土王碑文の語句に関する出典論的研究
第二節 出典・典故からみた守墓の特質
第三節 勲績顕示記事の位置づけ
第四節 中国文献にみえる勲績顕示記事とその意味
第五節 立碑における勲績顕示の文化的意義
結語
第四章 高句麗王陵の築造思想にみる儒教と仏教――追孝から追福へ――
序言
第一節 高句麗王陵の造営思想に関する諸説
第二節 広開土王碑文の儒教関係の語句 「立碑」に関する思想と目録
第三節 高句麗王陵と追福
第四節 高句麗王陵築造思想の変化とその意味
結語
第四部 東アジアの祭祀と信仰の系譜と展開――金石文とその関連資・史料――
第一章 東アジアにおける殺牛祭祀の系譜――新羅と日本古代の事例の相対的位置――
序言
第一節 東アジアの殺牛祭祀についての従前の研究
第二節 新羅と日本古代の殺牛祭祀
第三節 東アジアにおける殺牛祭祀に関する文献・考古資料
第四節 東アジアにおける新羅と日本の殺牛祭祀の特質
結語
第二章 東アジアの霊山――地域史・交渉史の視点から――
序言
第一節 中国の霊山と山岳信仰の多面的歴史相
第二節 東洋史学・中国文学の研究からみた『山海経』の山神祭祀
第三節 泰山 封禅儀礼の山
第四節 神仙思想・道教からみた霊山の様体 金文にみえる霊山と唐代の詩作より
第五節 円仁が書き残した霊山 五台山
第六節 成尋の記録による日宋交渉の向こうにみえる仏教の名山 天台山
第七節 日本僧の撰した石碑のある霊山 嵩山
第八節 阿弥陀信仰の展開した霊山 廬山
第九節 朝鮮半島の霊山と山岳信仰
第一〇節 三韓時代の山岳祭祀
第一一節 新羅の山岳祭祀
結語
第三章 東アジアの初期造塔の意味とその展開
序言
第一節 東アジアにおける造塔と舎利埋納に関する諸研究
第二節 中国南北朝時代の初期造塔と信仰
第三節 朝鮮三国時代の造塔と信仰
第四節 東アジアの初期造塔に関する信仰とその展開
結語
終 章
第一節 東アジアにおける日本古代の祖先祭祀と仏教信仰
第二節 朝鮮三国時代の仏教と魏晋南北朝からの影響
第三節 朝鮮三国時代における王陵と宗教文化
第四節 東アジアにおける祭祀の系譜と展開
第五節 金石文にみる東アジアの宗教と信仰
初出・原題一覧
図出典
あとがき
索引
第一節 東アジア古代金石文の比較・対照検討による文化史的研究
第二節 考古資料としての金石文 本書における研究対象
第三節 近年における金石文のアジア史的研究
第四節 本書における金石文研究の方法 出土文字資料としての研究
第一部 日本古代碑文の東アジア史的環境
第一章 山ノ上碑にみる孝の顕現――古代における儒・仏混淆の地域的様相――
序言
第一節 山ノ上碑の宗教・思想的側面についての従前の研究
第二節 史書と経書にみる立碑の意味と墳墓との関係
第三節 山ノ上碑における孝の顕現
第四節 東国古代の石碑にみる祖先祭祀の変容
結語
第二章 金井沢碑に現れた祖先祭祀の史的特質
序言
第一節 金井沢碑の祖先祭祀に対する従前の見解
第二節 金井沢碑文の語句の出典論的検討
第三節 金井沢碑の祖先祭祀とその構成要素
第四節 金井沢碑の立碑背景と祖先祭祀
結語
第三章 奈良時代碑文にみる在地仏教の特質――金井沢碑と隋・唐造像銘との比較から――
序言
第一節 金井沢碑の仏教信仰に関する従前の所説
第二節 隋・唐造像銘にみえる願目
第三節 金井沢碑にみえる仏教信仰の特質
結語
第二部 百済金石文と出土文字資料にみる仏教の特質
第一章 王興寺と飛鳥寺にみる舎利の奇瑞
序言
第一節 王興寺址塔心礎出土舎利容器銘文にみる舎利の奇瑞
第二節 敏達紀の舎利奇瑞譚と飛鳥寺の舎利
第三節 百済の舎利信仰の系譜
第四節 飛鳥寺の舎利信仰の系譜
結語
第二章 百済王室祈願寺と飛鳥寺の造寺思想
序言
第一節 百済王室祈願寺の舎利容器にみえる造寺思想
第二節 中国南北朝王族の造塔・造寺
第三節 飛鳥寺と百済王室祈願寺の造寺思想
結語
第三章 百済弥勒寺舎利奉迎記にみる仏教信仰の系譜――語句・文意と考古学的知見の検討――
序言
第一節 弥勒寺西塔址出土舎利奉迎記銘文
第二節 舎利奉迎記の内容と出典に関する研究
第三節 語句の意味・出典と用法
第四節 仏教語と舎利の奇瑞
第五節 銘文語句と舎利埋納品からみた仏教の系譜
結語
第四章 百済における仏教語浸透の様相――陵山里出土木簡の検討――
序言
第一節 扶余・陵山里出土百済木簡の概要
第二節 当該資料に対する研究の現況
第三節 木簡の語句の検討
第四節 木簡の釈文からみた百済仏教
結語
第三部 高句麗の金石文と墳墓にみる葬祭と信仰
第一章 高句麗千仏信仰の系譜――延嘉七年造像銘の検討――
序言
第一節 千仏信仰を示す造像銘
第二節 延嘉七年金銅仏銘に関する従前の研究
第三節 北朝石窟の千仏信仰と高句麗
第四節 高句麗千仏信仰の内容と意味
結語
第二章 高句麗金銅仏銘にみる北朝仏教の影響と地域的展開――景四年辛卯銘金銅仏を中心に――
序言
第一節 景四年辛卯金銅仏銘の釈字・釈読と従前の研究
第二節 銘文に関連する北朝造像銘
第三節 南朝造像銘にみる仏教信仰
第四節 景四年辛卯銘に現れた仏教信仰の内容と系譜
結語
第三章 広開土王碑の守墓と勲績記事の史的背景
序言
第一節 公開土王碑文の語句に関する出典論的研究
第二節 出典・典故からみた守墓の特質
第三節 勲績顕示記事の位置づけ
第四節 中国文献にみえる勲績顕示記事とその意味
第五節 立碑における勲績顕示の文化的意義
結語
第四章 高句麗王陵の築造思想にみる儒教と仏教――追孝から追福へ――
序言
第一節 高句麗王陵の造営思想に関する諸説
第二節 広開土王碑文の儒教関係の語句 「立碑」に関する思想と目録
第三節 高句麗王陵と追福
第四節 高句麗王陵築造思想の変化とその意味
結語
第四部 東アジアの祭祀と信仰の系譜と展開――金石文とその関連資・史料――
第一章 東アジアにおける殺牛祭祀の系譜――新羅と日本古代の事例の相対的位置――
序言
第一節 東アジアの殺牛祭祀についての従前の研究
第二節 新羅と日本古代の殺牛祭祀
第三節 東アジアにおける殺牛祭祀に関する文献・考古資料
第四節 東アジアにおける新羅と日本の殺牛祭祀の特質
結語
第二章 東アジアの霊山――地域史・交渉史の視点から――
序言
第一節 中国の霊山と山岳信仰の多面的歴史相
第二節 東洋史学・中国文学の研究からみた『山海経』の山神祭祀
第三節 泰山 封禅儀礼の山
第四節 神仙思想・道教からみた霊山の様体 金文にみえる霊山と唐代の詩作より
第五節 円仁が書き残した霊山 五台山
第六節 成尋の記録による日宋交渉の向こうにみえる仏教の名山 天台山
第七節 日本僧の撰した石碑のある霊山 嵩山
第八節 阿弥陀信仰の展開した霊山 廬山
第九節 朝鮮半島の霊山と山岳信仰
第一〇節 三韓時代の山岳祭祀
第一一節 新羅の山岳祭祀
結語
第三章 東アジアの初期造塔の意味とその展開
序言
第一節 東アジアにおける造塔と舎利埋納に関する諸研究
第二節 中国南北朝時代の初期造塔と信仰
第三節 朝鮮三国時代の造塔と信仰
第四節 東アジアの初期造塔に関する信仰とその展開
結語
終 章
第一節 東アジアにおける日本古代の祖先祭祀と仏教信仰
第二節 朝鮮三国時代の仏教と魏晋南北朝からの影響
第三節 朝鮮三国時代における王陵と宗教文化
第四節 東アジアにおける祭祀の系譜と展開
第五節 金石文にみる東アジアの宗教と信仰
初出・原題一覧
図出典
あとがき
索引