大乗非仏説をこえて

大乗仏教は何のためにあるのか

著者 大竹 晋
出版社 国書刊行会
ジャンル 哲学・思想 > 仏教哲学・思想
出版年月日 2018/08/20
ISBN 9784336062697
判型・ページ数 4-6・304ページ
定価 本体2,200円+税
在庫 お取り寄せ
《末木文美士氏》《佐々木閑氏》《宮崎哲弥氏》推奨!
出現当初から「大乗非仏説論」に晒され続けた大乗仏教は、非仏説論を厳しいトレーナーとして、自身の存在意義を懸命に探し求めてきた。しかし、内外に問題をかかえ、新来のテーラワーダ仏教の正統性に追従していては、日本の大乗仏教諸宗は存在意義を見失ってしまう。的確な論証で原始仏教・部派仏教とは異なる存在意義を明快に説き、大乗仏教の使命を高らかに宣言する、斬新な大乗論!
まえがき

序論 大乗仏教は存在意義を求めずにはいられない
 一 はじめに
 二 仏教は一つの宗教であり得るか
 三 大乗仏教には存在意義があるか
 四 大乗非仏説は大乗仏教の恥部か
 五 存在意義をいかにして求めるか
 六 おわりに

第一章 大乗仏教は出自を疑われずにはいられない
 一 はじめに
 二 神話的大乗起源説
 三 歴史的大乗起源説
 四 大乗非仏説論小史
 五 おわりに

第二章 大乗仏教が仏説であることは論証できない
 一 はじめに
 二 直接的大乗仏説論
 三 間接的大乗仏説論
 四 変則的大乗仏説論
 五 超越的大乗仏説論
 六 おわりに

第三章 大乗仏教が悟りを齎すことは否定できない
 一 はじめに
 二 体験的大乗仏説論Ⅰ 教門篇
 三 体験的大乗仏説論Ⅱ 禅門篇
 四 大乗仏教の悟りとは結局何か
 五 おわりに

第四章 大乗仏教は歴史的ブッダへの回帰ではない
 一 はじめに
 二 大乗仏教歴史的ブッダ回帰説
 三 大乗仏教仏伝的ブッダ模倣説
 四 大乗仏教は結局いかなる道か
 五 おわりに

第五章 大乗仏教は部派仏教へと還元可能ではない
 一 はじめに
 二 部派仏教へと還元可能な要素
 三 部派仏教へと還元不能な要素
 四 大乗仏教は結局どこにあるか
 五 おわりに

第六章 大乗仏教は閉ざされた仏教ではいられない
 一 はじめに
 二 大乗非仏説は法華と浄土の問題
 三 法華と浄土はなぜ排他的なのか
 四 開かれた仏教と閉ざされた仏教
 五 閉ざされた仏教と大乗非仏説論
 六 閉ざされた仏教は開かれてゆく
 七 閉ざされた仏教は存続してゆく
 八 おわりに

第七章 大乗仏教が加護を得ることは否定できない
 一 はじめに
 二 体験的仏身土実在論Ⅰ 仏身篇
 三 体験的仏身土実在論Ⅱ 仏土篇
 四 大乗仏教はあくまで宗教である
 五 おわりに

結 論 大乗仏教は仏教を超えてゆかずにいられない
 一 はじめに
 二 大乗仏教は独立した宗教である
 三 独立は堕落の免罪符たりえない
 四 歴史的ブッダは上座部に任せよ
 五 大乗仏教は混血性を誇ってよい
 六 大乗仏教は何のためにあるのか
 七 おわりに

 略号

 註

 索引

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