新聞掲載広告(2024年9月~) - 2024.11.19
現代日本の葬送と墓制
イエ亡き時代の死者のゆくえ
死者をとりまく状況を考えることは、生きているわたしたちの時代を問う営みである。葬儀・埋葬・造墓などは遺された者たちの役割だが、社会変動の波を受けて大きくゆらいでいる。イエと個人の関係、墓標や墓制の連続性、祖先祭祀のあり方、行政の取り組み、慰霊の方法、死生観の変容など、多様な側面から二十一世紀の死者のゆくえを展望する。
はじめに…鈴木岩弓
第1部 葬送をめぐる個と群れの相克―近世から近代へ
発掘された江戸・東京の墓―家と個人をめぐって…谷川章雄
1 近世都市江戸の考古学と墓地の発掘
2 江戸の墓制の変遷と家
3 江戸の墓と個人
4 発掘された東京の墓
屋敷墓から見た近世・近代のイエ…朽木 量
1 墓標研究と寺檀制度
2 屋敷墓の成立
3 近代以降の屋敷墓とその終焉
コラム 明治民法と祖先祭祀論…問芝志保
納骨堂の成立とその集合的性格…山田慎也
1 現在の納骨堂
2 納骨堂の法則
3 墳墓の代替として恒久納骨へ
4 地域における納骨堂の成立
5 大量死の納骨堂
6 家なき故の納骨堂
第2部 葬送をめぐる現代的状況
単身化社会・無縁化社会の進行と行政―大阪市と京都市、横須賀市の事例研究…槇村久子
1 地縁血縁社会、個人社会、そして無縁化社会へ
2 大阪市の無縁者(仏)の葬儀・火葬・埋葬について―行政の対応1
3 京都市の深草墓園の納骨堂について―行政の対応2
4 横須賀市のエンディングプラン・サポート事業では―行政の対応3
誰が死者を弔い、墓を守るのか…小谷みどり
1 増加する無縁墓
2 無縁墓増加を防ぐには
3 誰が墓を守るのか
葬儀研究からみた弔いの意味づけの変化…村上興匡
1 葬儀研究者と葬儀の「あり方」
2 葬儀研究の変遷
3 戦後の葬儀慣習の変化とその意味―二つの個人化
4 「終活」と「無縁社会」
5 変わる葬儀
第3部 死者のゆくえ
死者を忘れない―“死者の記憶”保持のメカニズム…鈴木岩弓
1 問題の所在
2 「儀礼」は何のため?―死者と生者の接点
3 「死の儀礼」の構造
4 「死の儀礼」にみる死者
イエなき時代の墓地埋葬の再構築のために―「埋葬義務」との関連で…森 謙二
1 「埋葬葬儀」とイエ亡き時代
2 墓地経営者の責任と墓地使用権
3 安心して「埋葬」される制度を求めて
コラム 遺骨収集の現場から考える…土居 浩
コラム デジタル遺品をデジタル形見に―弔いに寄り添うデジタルメディア・テクノロジー…瓜生大輔
おわりに…森 謙二
執筆者紹介
第1部 葬送をめぐる個と群れの相克―近世から近代へ
発掘された江戸・東京の墓―家と個人をめぐって…谷川章雄
1 近世都市江戸の考古学と墓地の発掘
2 江戸の墓制の変遷と家
3 江戸の墓と個人
4 発掘された東京の墓
屋敷墓から見た近世・近代のイエ…朽木 量
1 墓標研究と寺檀制度
2 屋敷墓の成立
3 近代以降の屋敷墓とその終焉
コラム 明治民法と祖先祭祀論…問芝志保
納骨堂の成立とその集合的性格…山田慎也
1 現在の納骨堂
2 納骨堂の法則
3 墳墓の代替として恒久納骨へ
4 地域における納骨堂の成立
5 大量死の納骨堂
6 家なき故の納骨堂
第2部 葬送をめぐる現代的状況
単身化社会・無縁化社会の進行と行政―大阪市と京都市、横須賀市の事例研究…槇村久子
1 地縁血縁社会、個人社会、そして無縁化社会へ
2 大阪市の無縁者(仏)の葬儀・火葬・埋葬について―行政の対応1
3 京都市の深草墓園の納骨堂について―行政の対応2
4 横須賀市のエンディングプラン・サポート事業では―行政の対応3
誰が死者を弔い、墓を守るのか…小谷みどり
1 増加する無縁墓
2 無縁墓増加を防ぐには
3 誰が墓を守るのか
葬儀研究からみた弔いの意味づけの変化…村上興匡
1 葬儀研究者と葬儀の「あり方」
2 葬儀研究の変遷
3 戦後の葬儀慣習の変化とその意味―二つの個人化
4 「終活」と「無縁社会」
5 変わる葬儀
第3部 死者のゆくえ
死者を忘れない―“死者の記憶”保持のメカニズム…鈴木岩弓
1 問題の所在
2 「儀礼」は何のため?―死者と生者の接点
3 「死の儀礼」の構造
4 「死の儀礼」にみる死者
イエなき時代の墓地埋葬の再構築のために―「埋葬義務」との関連で…森 謙二
1 「埋葬葬儀」とイエ亡き時代
2 墓地経営者の責任と墓地使用権
3 安心して「埋葬」される制度を求めて
コラム 遺骨収集の現場から考える…土居 浩
コラム デジタル遺品をデジタル形見に―弔いに寄り添うデジタルメディア・テクノロジー…瓜生大輔
おわりに…森 謙二
執筆者紹介