仏教論争 【ちくま新書1326】

「縁起」から本質を問う

著者 宮崎 哲弥
出版社 筑摩書房
ジャンル 哲学・思想 > 仏教哲学・思想
シリーズ ちくま新書
出版年月日 2018/05/10
ISBN 9784480071347
判型・ページ数 新書・312ページ
定価 本体940円+税
在庫 お取り寄せ
二千五百年もの歴史をもつ仏教。その始点にして中核と言い得るのが、「縁起」なる法則だ。だが、「これが縁起だ」という定説は、仏教全体としてはいまだ存在していない。本書は、和辻哲郎、三枝充悳といった第一級の知識人、仏教学者が縁起をめぐり繰り広げた論争を俎上に載せ、なぜ彼らが虚構を実体視する罠に陥ったのかを検証。縁起とは何であり、仏教とは何であるかを、透徹した思考で浮かび上がらせた、類例なき書。
第1章 縁起という迷宮
 仏教の始点/普遍性の強調―初期仏教の縁起観 ほか
第2章 皮相な論争理解―第一次縁起論争の解剖(上)
 和辻哲郎の参戦/偏見のヴェール ほか
第3章 真の対立点へ―第一次縁起論争の解剖(下)
 宇井の木村説批判/論じ返す木村泰賢 ほか
第4章 仏教学者たちの戦い―第二次縁起論争の深層
 論争を主導した三枝充悳/計四九本の論争文 ほか
第5章 生命主義とポストモダン―仏教の日本近代とその後
 仏教は生命讃美の教えにあらず/初期仏教の生命観 ほか

後記

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