2024年10月書店売上 - 2024.11.01
仏教論争 【ちくま新書1326】
「縁起」から本質を問う
二千五百年もの歴史をもつ仏教。その始点にして中核と言い得るのが、「縁起」なる法則だ。だが、「これが縁起だ」という定説は、仏教全体としてはいまだ存在していない。本書は、和辻哲郎、三枝充悳といった第一級の知識人、仏教学者が縁起をめぐり繰り広げた論争を俎上に載せ、なぜ彼らが虚構を実体視する罠に陥ったのかを検証。縁起とは何であり、仏教とは何であるかを、透徹した思考で浮かび上がらせた、類例なき書。
第1章 縁起という迷宮
仏教の始点/普遍性の強調―初期仏教の縁起観 ほか
第2章 皮相な論争理解―第一次縁起論争の解剖(上)
和辻哲郎の参戦/偏見のヴェール ほか
第3章 真の対立点へ―第一次縁起論争の解剖(下)
宇井の木村説批判/論じ返す木村泰賢 ほか
第4章 仏教学者たちの戦い―第二次縁起論争の深層
論争を主導した三枝充悳/計四九本の論争文 ほか
第5章 生命主義とポストモダン―仏教の日本近代とその後
仏教は生命讃美の教えにあらず/初期仏教の生命観 ほか
後記
仏教の始点/普遍性の強調―初期仏教の縁起観 ほか
第2章 皮相な論争理解―第一次縁起論争の解剖(上)
和辻哲郎の参戦/偏見のヴェール ほか
第3章 真の対立点へ―第一次縁起論争の解剖(下)
宇井の木村説批判/論じ返す木村泰賢 ほか
第4章 仏教学者たちの戦い―第二次縁起論争の深層
論争を主導した三枝充悳/計四九本の論争文 ほか
第5章 生命主義とポストモダン―仏教の日本近代とその後
仏教は生命讃美の教えにあらず/初期仏教の生命観 ほか
後記