〈業〉とは何か 【筑摩選書137】

行為と道徳の仏教思想史

著者 平岡 聡
出版社 筑摩書房
ジャンル 哲学・思想 > 仏教哲学・思想
出版年月日 2016/10/15
ISBN 9784480016454
判型・ページ数 4-6・267ページ
定価 本体1,600円+税
在庫 お取り寄せ
仏教における「業思想」は、倫理思想であり行為の哲学でもある。業の思想は自己責任的な性格の強いものであり、善をすすめ、悪を避けるように促す道徳思想としての一面を持っている。しかし世の中では必ずしも善人が幸福に、悪人が不幸になるわけではない。では業の思想はいかにして多くの人を納得させつつ、仏教の教えであり続けたのか。初期仏教から大乗仏教まで、様々に変遷してきたこの思想の歴史と論理をスリリングに読み解く!
はじめに

序章 本書を読む前提
 一 本書の視点と概要
 二 インド仏教の歴史と典籍
第一章 インド宗教における業思想
 一 ブッダ以前
 二 ブッダ在世当時
第二章 伝統仏教の業思想―総論
 一 業思想の原則
 二 業思想の背景
 三 業思想の変遷―アングリマーラ説話の検討
第三章 伝統仏教の業思想―各論
 一 A群(どのような業を)
 二 B群(身体のどの部位を使って行い)
 三 C群(その結果どうなるのか)
第四章 ブッダと業
 一 仏と法との関係
 二 ジャータカに登場するブッダ
 三 アヴァダーナに登場するブッダ
第五章 大乗仏教の業思想
 一 自業自得を超える空思想
 二 浄土教における業の問題
 三 業の社会性
第六章 業思想と現代社会
 一 差別する社会
 二 世襲化する社会
 三 振り返らない社会
 四 責任を取らない社会
 五 身体性が欠如する社会

終章 仏教の業思想とは?

おわりに
引用文献ならびに主要参考文献

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