仏師たちの南都復興

鎌倉時代彫刻史を見なおす

著者 塩澤 寛樹
出版社 吉川弘文館
ジャンル 美術
出版年月日 2016/02/10
ISBN 9784642016520
判型・ページ数 A5・316ページ
定価 本体3,800円+税
在庫 お取り寄せ
平氏一門によって一夜のうちに灰燼に帰した南都は、いかにして復興されたのか。朝廷・摂関家・幕府・寺家それぞれの思想や意図を明らかにするとともに、多くの作例から復興造像と仏師たちの関連性を探る。造像の担い手を運慶ら慶派中心で論じる従来の学説に一石を投じ、新たな鎌倉時代彫刻史の地平を広げる。
プロローグ 焼亡と復興、それは何をもたらしたのか

Ⅰ 南都・京都・鎌倉―復興と朝廷・幕府・寺家
 一 平安後期の南都
  1 平安後期の東大寺の修造
  2 平安後期の興福寺の再建
  3 平安後期の南都仏教
 二 王法・仏法の交差点
  1 復興の構造
  2 文治の大仏開眼供養と後白河法皇
  3 建久の東大寺供養と源頼朝
  4 建仁の東大寺供養と後鳥羽上皇
  5 摂関家にとっての南都復興
 三 寺家と勧進
  1 東大寺の勧進―勧進上人と勧進所
  2 興福寺と勧進
  3 勧進の時代
 四 復興の主役とその意図・思惑

Ⅱ 南都復興の経過
 一 第一期―養和元年から大仏開眼供養まで
  1 焼亡に至る経緯
  2 復興計画の策定
  3 大仏の修復
 二 第二期―大仏開眼供養後から建仁の東大寺供養まで
  1 興福寺主要堂宇の再建
  2 文治・建久前半の東大寺
  3 興福寺供養と建久の東大寺供養
  4 建久後半の両寺復興
  5 東大寺南大門金剛力士像の造立と建仁の東大寺供養
 三 第三期―元久元年から安貞元年まで
  1 重源の死と栄西の就任
  2 興福寺北円堂と東大寺東塔の造像
 四 第四期―終盤の復興
  1 東大寺講堂
  2 十三世紀後半の状況

Ⅲ 仏師たちの南都復興
 一 第一期の仏師動向と仏師選定
  1 養和元年の興福寺造仏割り当て
  2 鎌倉勝長寿院の造像と成朝  
 二 第二期の興福寺における仏師動向と仏師選定
  1 興福寺東金堂造像を巡る成朝と院性(尚)の争い
  2 興福寺西金堂の釈迦如来像と運慶
  3 興福寺南円堂造仏と康慶
  4 興福寺供養と仏師たち
 三 第二期の東大寺における仏師動向と仏師選定
  1 大仏光背の制作
  2 建久の東大寺供養と東大寺大仏殿内諸像の造立
  3 東大寺南大門金剛力士像の造立と建仁の東大寺供養
 四 第三期・第四期の仏師動向と仏師選定
  1 興福寺北円堂造像における運慶一門
  2 快慶と東大寺復興
  3 東大寺東塔四仏の造立
  4 東大寺講堂の造像

Ⅳ 南都復興の造形世界
 一 南都復興造像の評価史
  1 明治から昭和戦前の研究動向
  2 戦後の研究動向
 二 南都復興造像の主要仏師とその評価
  1 南都復興の主要仏師―慶派の独壇場か
  2 仏師への評価
  3 「正系三派体制」と南都復興造像
 三 南都復興の造形世界
  1 現存作例の状況―「偏見」しかできない南都復興
  2 南都復興による造形世界を復元する(1)―興福寺の復元
  3 南都復興による造形世界を復元する(2)―東大寺の復元
  4 南都復興の造像世界総見

エピローグ 南都復興造像総括から新しい彫刻史像構築へ


あとがき
参考文献
索引

関連書籍

同じジャンルの商品

SHOPPING ご注文

3,800円+税

ネット書店で購入

SHARE シェアする

このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 文庫5周年特設サイト

  • 仏教書販売研究会

  • 歴史書懇話会

  • 浄土真宗の法話案内

  • bookcover

  • mokoroku

  • detabase

  • バーゲンブック

  • 仏教のすすめ

  • Kinoden

  • Maruzen eBook Library

  • 寺院コム