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疾駆する馬上の龍樹

空という理と思考の理

この百年の澱んだ中観解釈を斥け、龍樹はことばに跨って戦いながら、人間の言語志向の広野を疾駆したと分析哲学の視点から論究。

著者 槻木 裕
出版社 法藏館
ジャンル 哲学・思想 > 仏教哲学・思想
出版年月日 2023/11/15
ISBN 9784831887986
判型・ページ数 4-6・271ページ
定価 本体2,500円+税
在庫 在庫あり
「空思想」を言語行為論や記述理論などの分析哲学の成果を縦横に織り込んで考察。従来の弁証法的解釈を斥け、思考の理である論理を尊重したゆえに馬上の龍樹は電撃的に疾駆(迅速に論理的に思考を進めた)しえたことを解明。
はじめに

考察一.主述形式の思考と無自性の原則
1.「語れぬ」ものを「語る」齟齬 
2.分析・総合における概念的思惟と有自性論 
3.「相関的なものは無自性」が原則          
4.間奏曲――言語行為という「遠見の角」
考察二.存在の虚ろ化と論理則の見かけの侵犯
 1.無自性論と述語論理
 2.論理則侵犯の許容は泥濘の途
 3.無分別の境地と「八不」
〔付論〕 ものとこと―論理性はことばの使用に伴う 
考察三.無自性観に対する諾否の行方 
1.相対的自性の認否と第二十六章           
2.この種の言語行為がはらむ問題点          
3.詭弁気味の議論・勇み足の議論           
4.思考の言語と『中頌』の帰謬法  

あとがき 

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