「皇帝=如来」という独自理念に基づき国家事業として造営された雲岡石窟。その最盛期である第二期諸窟の全てについて詳しい分析を行い、その根底に流れる造営思想を読み解く。カラー口絵8頁、本文中図版500点余。
カラー口絵
はじめに
第一部 二聖のための双窟造営
第二期諸窟の始まり(第一グループ)
第一章 第七・八窟主窟の壁面構成と造営思想
はじめに
一 主室北壁
二 主室南壁中央
三 主室南壁東西壁側
四 第七窟主室東西壁
五 第八窟主室東西壁
六 主室天井
七 第七・八窟主室のシンボリズム
八 第七・八窟主室のシンボリズム(造像)
おわりに
第二章 第九・一〇窟前室と主室に見る造営思想とその問題点
はじめに
一 第九・一〇窟前室
二 第九・一〇窟前室北壁上層
三 第九・一〇窟前室北壁下層
四 第九窟前室東西壁
五 第九窟主室
六 第一〇窟主室
七 第九・一〇窟の造営思想(シンボリズム)
おわりに
第二部 組窟造営による転換期
二系統の工人集団の出現(第二グループ)
第一章 第一三窟の造営過程
はじめに
一 北壁本尊
二 明窓、拱門
三 南壁(上層)
四 南壁(中層、下層、腰壁)
五 東壁上層(第五層、第四層)
六 中層(第三層、第二層)
七 下層(第一層、腰壁)
八 第一三窟の造営過程
おわりに
第二章 第一一窟の造営過程
はじめに
一 南壁
二 東壁
三 西壁
四 第一一窟南、東、西面の関係
五 造営順序
おわりに
第三章 第一一窟と第一三窟の関連と造営時期
はじめに
一 第一一窟第一期壁面造像
二 第一一窟第二期壁面造像
三 第一一窟第三期壁面造像
四 第一一窟第四期壁面造像
五 天井及び中心塔柱
六 第一一窟と第一三窟との関連
おわりに
第四章 第一二窟造営思想に見る第七・八窟と第九・一〇窟の融合
はじめに
一 前室ファサード部分
二 天井部分
三 前室北壁
四 前室東西壁
五 前室の役割
六 主室
七 主室の役割
おわりに
第三部 孝文帝のための造営
第二期諸窟造営思想の到達点(第三グループ)
第一章 第一・二窟の造営思想とその革新性
はじめに
一 第一窟主室
二 第二窟主室
三 第一・二窟主室の造営思想と造営時期
おわりに
第二章 第六窟に見る第二期諸窟造営思想の到達点
はじめに
一 第六窟前室北壁
二 主室周壁
三 中心塔柱上層
四 周壁下層
五 中心塔柱下層
六 第六窟の設計意図
おわりに
第三章 第五窟の造営過程と第六窟の造営思想との関連
はじめに
一 第五窟前室北壁
二 天井及び奧壁本尊
三 周壁(南面)
四 西壁
五 東壁
六 第五窟の造営思想と目的
おわりに
第四章 第一、第二期諸窟に見る仏弟子像表現の変遷
はじめに
一 曇曜五窟前期(四六〇~四六五年頃)
二 曇曜五窟後期(四六五~四七〇年頃)
三 第二期諸窟第一段階(四七六~四八〇年頃)
四 第二期諸窟第二段階(四八〇~四九〇年頃)
五 第二期諸窟第三段階(四八〇年代半ば~四九四年頃)
おわりに
第四部 まとめ及び結論
雲岡石窟第二期諸窟の造営思想に見る意義と評価
一 第一グループ(第七・八窟と第九・一〇窟)
二 第二グループ(第一一・一二・一三窟)
三 第三グループ(第一・二窟と第五・六窟)
結論
あとがき
図版一覧
中文要旨
索引