受賞のお知らせ(2024年度) - 2024.12.02
戦時下の日本仏教と南方地域
戦時下における日本の南方進攻を主題に、戦争を進めた政府と仏教界の協働関係の実態を当時の資料から解明する。近代日本仏教研究の間隙を埋めた意欲的論集!
序論
第一節 問題の所在
1 研究の目的
2 課題と方法
第二節 先行研究の整理
第三節 本書の構成
第I部 戦時体制と仏教界・仏教学界
第一章 財団法人大日本仏教会の組織と活動
はじめに
1 連合組織の変遷
2 総力戦下の宗教界の統制
3 宗教制度と仏教宗派
第一節 財団法人仏教連合会
1 前史の任意団体時期
2 財団法人仏教連合会の設立許可
3 財団法人大日本仏教連合会への改称
第二節 財団法人大日本仏教会
1 組織と事業
2 文部省の施策との関わり
第三節 財団法人大日本仏教会と南方地域
1 興亜局の所掌事務
2 対南方地域の活動
第四節 財団法人大日本戦時宗教報国会への再編
1 文部省の宗教教化方策委員会の決定
2 組織と事業
3 大日本戦時宗教報国会の仏教局
4 敗戦と改組
おわりに
第二章 国際仏教協会の調査研究とその変容
はじめに
第一節 国際仏教協会の組織
1 設立の背景と発足
2 役員の陣容
第二節 学術活動
1 代表常任理事
2 海外との学術交流
第三節 南方仏教の重点化
1 西洋から南方へ
2 戦時下の諸活動
第四節 学術から実践への応用
1 『海外仏教事情』の特集号
2 南方民族と仏教
3 南方仏陀祭
おわりに
第三章 財団法人仏教圏協会の工作要員養成
はじめに
第一節 組織と沿革
1 国際仏教協会による巴利文化学院の設立
2 財団法人仏教圏協会の分離独立
3 萩山道場への改称
第二節 関係者
1 会長、理事、評議員
2 仏教界
3 昭和通商株式会社の人脈
4 元陸軍歩兵中尉の志村陸城
第三節 宗教宣撫工作の理念
第四節 教育内容
1 第一期生と第二期生の入学
2 講座
3 学院生の出身学校と宗派
4 学院出身者の外地派遣
第五節 他の教育訓練機関との関連
おわりに
第Ⅱ部 南方進攻と仏教学者の関与
第一章 興亜仏教協会のインドシナ調査
はじめに
第一節 問題の背景
1 インドシナ情勢
第二節 興亜仏教協会の組織と活動
1 沿革と概要
2 派遣の準備
3 インドシナ派遣要員の変更
第三節 宇津木二秀と久野芳隆
1 宇津木二秀の略歴
2 久野芳隆の略歴
第四節 調査旅程の概要
第五節 インドシナでの調査と工作
1 調査
2 知識人の親善工作
3 関連する動向
第六節 陸軍参謀本部に提出した報告書
1 嘱託としての身分
2 報告書の構成と工作の提言
3 久野芳隆の主張
おわりに
第二章 ビルマ進攻作戦と仏教宣撫工作
はじめに
第一節 問題の背景
1 ビルマ情勢
2 軍政の実施
3 南方軍政と宗教対策
第二節 陸軍第一五軍の宗教宣撫班の編成
1 編成の経過
2 南方への派遣
第三節 仏教学者の上田天瑞
1 バンコク留学まで
2 開戦後の動き
3 宣撫班への参加
第四節 ラングーン周辺の宣撫工作
1 上田天瑞の従軍
2 ラングーンへの移動
第五節 マンダレー周辺の宣撫工作
1 マンダレーへの派遣
2 マンダレーの占領
3 ビルマ仏教連盟の設立
第六節 日本語教育と上田天瑞
1 蘭貢日本語学校の設置
2 マンダレー日本語学校への転属と僧院修行
おわりに
第三章 マラヤの占領と宗教調査
はじめに
第一節 問題の背景
1 マラヤ情勢
2 陸軍司政官の制度創出
第二節 仏教学者の渡辺楳雄
1 陸軍司政官の就任まで
2 昭南特別市長の大達茂雄
第三節 昭南軍政監部内政部文教科の宗教行政
第四節 馬来軍政監部調査部の宗教調査
第五節 担当した報告書
1 宗教事情の調査
2 宗教対策の資料
第六節 諸宗教の調査
1 ビンドゥー教
2 中国宗教
3 世界紅卍字会
4 ラーマクリシュナ・ミッション
5 イスラーム
おわりに
第四章 仏教留学生のインドシナ派遣
はじめに
第一節 財団法人大日本仏教会の留学事業
1 派遣する留学僧の選抜
2 参加者の群像
第二節 インドシナでの活動
1 研究活動と日本語教育
2 研究の中断と日本軍の通訳
3 佐藤利勝の最期
第三節 鈴木宗憲と戦後のベトナム問題
おわりに
第Ⅲ部 日本仏教の対南文化進出
第一章 真如親王奉讃会とシンガポール
はじめに
第一節 真如親王の再評価
1 時代背景
2 真如親王奉讃会の設立
3 敗戦による事業の中断と関係者のその後
第二節 真如親王奉讃会の関係者
1 主な幹部人事
2 設立に参画した三つの流れ
第三節 活動
1 帝国議会に対する請願と建議
2 由緒地の調査
第四節 「昭南島」における顕彰事業の構想
第五節 関連する動き
おわりに
第二章 ジャワの仏教遺跡ボロブドゥール
はじめに
第一節 ジャワ軍政監部の古沢安二郎
第二節 バンドン工業大学の千原大五郎
第三節 仏教界とその周辺
1 真言宗の思想戦対策委員会
2 その他の人物
おわりに
第三章 バンコクの日泰文化会館と仏教界の支援
はじめに
第一節 建設の背景
1 日タイ関係と日泰文化協定
2 柳沢健の館長就任
第二節 日泰文化会館の沿革
1 前身の日泰文化研究所
2 財団法人日泰文化会館
第三節 建設準備の経過
1 日泰文化会館建設事業後援会実行委員会
2 建築設計競技の実施
3 建設費における政府補助金と民間寄附金
第四節 仏教館と仏教界
1 仏教館の理念
2 仏教館建設期成後援会と各宗派
3 財団法人大日本仏教会の建設支援
おわりに
結論
初出一覧
あとがき
人名索引
第一節 問題の所在
1 研究の目的
2 課題と方法
第二節 先行研究の整理
第三節 本書の構成
第I部 戦時体制と仏教界・仏教学界
第一章 財団法人大日本仏教会の組織と活動
はじめに
1 連合組織の変遷
2 総力戦下の宗教界の統制
3 宗教制度と仏教宗派
第一節 財団法人仏教連合会
1 前史の任意団体時期
2 財団法人仏教連合会の設立許可
3 財団法人大日本仏教連合会への改称
第二節 財団法人大日本仏教会
1 組織と事業
2 文部省の施策との関わり
第三節 財団法人大日本仏教会と南方地域
1 興亜局の所掌事務
2 対南方地域の活動
第四節 財団法人大日本戦時宗教報国会への再編
1 文部省の宗教教化方策委員会の決定
2 組織と事業
3 大日本戦時宗教報国会の仏教局
4 敗戦と改組
おわりに
第二章 国際仏教協会の調査研究とその変容
はじめに
第一節 国際仏教協会の組織
1 設立の背景と発足
2 役員の陣容
第二節 学術活動
1 代表常任理事
2 海外との学術交流
第三節 南方仏教の重点化
1 西洋から南方へ
2 戦時下の諸活動
第四節 学術から実践への応用
1 『海外仏教事情』の特集号
2 南方民族と仏教
3 南方仏陀祭
おわりに
第三章 財団法人仏教圏協会の工作要員養成
はじめに
第一節 組織と沿革
1 国際仏教協会による巴利文化学院の設立
2 財団法人仏教圏協会の分離独立
3 萩山道場への改称
第二節 関係者
1 会長、理事、評議員
2 仏教界
3 昭和通商株式会社の人脈
4 元陸軍歩兵中尉の志村陸城
第三節 宗教宣撫工作の理念
第四節 教育内容
1 第一期生と第二期生の入学
2 講座
3 学院生の出身学校と宗派
4 学院出身者の外地派遣
第五節 他の教育訓練機関との関連
おわりに
第Ⅱ部 南方進攻と仏教学者の関与
第一章 興亜仏教協会のインドシナ調査
はじめに
第一節 問題の背景
1 インドシナ情勢
第二節 興亜仏教協会の組織と活動
1 沿革と概要
2 派遣の準備
3 インドシナ派遣要員の変更
第三節 宇津木二秀と久野芳隆
1 宇津木二秀の略歴
2 久野芳隆の略歴
第四節 調査旅程の概要
第五節 インドシナでの調査と工作
1 調査
2 知識人の親善工作
3 関連する動向
第六節 陸軍参謀本部に提出した報告書
1 嘱託としての身分
2 報告書の構成と工作の提言
3 久野芳隆の主張
おわりに
第二章 ビルマ進攻作戦と仏教宣撫工作
はじめに
第一節 問題の背景
1 ビルマ情勢
2 軍政の実施
3 南方軍政と宗教対策
第二節 陸軍第一五軍の宗教宣撫班の編成
1 編成の経過
2 南方への派遣
第三節 仏教学者の上田天瑞
1 バンコク留学まで
2 開戦後の動き
3 宣撫班への参加
第四節 ラングーン周辺の宣撫工作
1 上田天瑞の従軍
2 ラングーンへの移動
第五節 マンダレー周辺の宣撫工作
1 マンダレーへの派遣
2 マンダレーの占領
3 ビルマ仏教連盟の設立
第六節 日本語教育と上田天瑞
1 蘭貢日本語学校の設置
2 マンダレー日本語学校への転属と僧院修行
おわりに
第三章 マラヤの占領と宗教調査
はじめに
第一節 問題の背景
1 マラヤ情勢
2 陸軍司政官の制度創出
第二節 仏教学者の渡辺楳雄
1 陸軍司政官の就任まで
2 昭南特別市長の大達茂雄
第三節 昭南軍政監部内政部文教科の宗教行政
第四節 馬来軍政監部調査部の宗教調査
第五節 担当した報告書
1 宗教事情の調査
2 宗教対策の資料
第六節 諸宗教の調査
1 ビンドゥー教
2 中国宗教
3 世界紅卍字会
4 ラーマクリシュナ・ミッション
5 イスラーム
おわりに
第四章 仏教留学生のインドシナ派遣
はじめに
第一節 財団法人大日本仏教会の留学事業
1 派遣する留学僧の選抜
2 参加者の群像
第二節 インドシナでの活動
1 研究活動と日本語教育
2 研究の中断と日本軍の通訳
3 佐藤利勝の最期
第三節 鈴木宗憲と戦後のベトナム問題
おわりに
第Ⅲ部 日本仏教の対南文化進出
第一章 真如親王奉讃会とシンガポール
はじめに
第一節 真如親王の再評価
1 時代背景
2 真如親王奉讃会の設立
3 敗戦による事業の中断と関係者のその後
第二節 真如親王奉讃会の関係者
1 主な幹部人事
2 設立に参画した三つの流れ
第三節 活動
1 帝国議会に対する請願と建議
2 由緒地の調査
第四節 「昭南島」における顕彰事業の構想
第五節 関連する動き
おわりに
第二章 ジャワの仏教遺跡ボロブドゥール
はじめに
第一節 ジャワ軍政監部の古沢安二郎
第二節 バンドン工業大学の千原大五郎
第三節 仏教界とその周辺
1 真言宗の思想戦対策委員会
2 その他の人物
おわりに
第三章 バンコクの日泰文化会館と仏教界の支援
はじめに
第一節 建設の背景
1 日タイ関係と日泰文化協定
2 柳沢健の館長就任
第二節 日泰文化会館の沿革
1 前身の日泰文化研究所
2 財団法人日泰文化会館
第三節 建設準備の経過
1 日泰文化会館建設事業後援会実行委員会
2 建築設計競技の実施
3 建設費における政府補助金と民間寄附金
第四節 仏教館と仏教界
1 仏教館の理念
2 仏教館建設期成後援会と各宗派
3 財団法人大日本仏教会の建設支援
おわりに
結論
初出一覧
あとがき
人名索引