近世仏教の教説と教化 【日本仏教史研究叢書】

近世東本願寺教団の資料をもとに、江戸時代の教学論争の展開と、教説の流通の様相を検討して、近世宗教が持つ特質を解明する。

著者 芹口 真結子
出版社 法藏館
ジャンル 日本仏教 > 真宗系
シリーズ 叢書 > 日本仏教史研究叢書
出版年月日 2019/06/30
ISBN 9784831860446
判型・ページ数 4-6・296ページ
定価 本体3,500円+税
在庫 在庫あり
近世東本願寺教団の資料をもとに、江戸時代の教学論争の展開と、教説の流通の様相を検討して、近世宗教が持つ特質を解明する。
序章 近世宗教史研究の成果と課題
はじめに
第一節 近世仏教史研究の展開
第二節 新たな研究視座の登場と分析の多角化
第三節 課題と方法
第四節 本書の構成

第一部 教学論争と教学統制
第一章 羽州公巌の事件と教学統制
はじめに
第一節 公巌事件の展開
第二節 公巌の教説の特質
第三節 公巌の「正統」化論理
第四節 公巌教説の影響
おわりに

第二章 教学論争と藩権力―尾張五僧の事件を事例に―
はじめに
第一節 尾張五僧の事件の展開過程
第二節 寺法と国法の相剋
おわりに

第三章 教学論争と民衆教化―加賀安心争論を事例に―
はじめに
第一節 加賀安心争論の展開
第二節 対立の具体相
第三節 争論解決への対応とその特徴
おわりに

第二部 教化の担い手と取り締まり
第四章 教化をめぐる取り締まりの構造と展開
はじめに
第一節 本山の教化規制の特徴
第二節 加賀藩領における教化の管理・規制
第三節 藩寺社奉行所による取り締まり強化の背景
おわりに

第五章 〈俗人〉の教化と真宗教団
はじめに
第一節 久保田城下の真宗寺院と清次郎一件
第二節 清次郎一件の処理
第三節 民衆の教化活動と社会的背景
おわりに

第三部 文字化された教え
第六章 近世の講録流通
はじめに
第一節 異安心取調べ関係記録の伝播と受容―公巌事件を例に―
第二節 講録流通の様相
おわりに

第七章 問答体講録について
はじめに
第一節 問答体講録と示談録
第二節 示談録の世界
第三節 問答体講録の成立・流布の背景
おわりに

終章 成果と課題
第一節 本書の成果
第二節 展望と今後の課題

初出一覧
あとがき

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