新聞掲載広告(2024年9月~) - 2024.11.19
中世後期 泉涌寺の研究
泉涌寺は、鎌倉期の入宋僧・俊?が宇都宮信房から寄進を受けて再興した寺院で、公武両面から深い帰依を受け、当時の日本仏教に多大な影響を与えたといわれている。しかし、応仁の乱以来のたび重なる炎上により多くの資料が失われ、その歴史の詳細については謎に包まれていた。本書では、智積院新文庫より発見された『視覃雑記』に基づき、室町時代後期から戦国時代にかけての泉涌寺および泉涌寺関係寺院における事績について解明する。
第一章・第二章では、『視覃雑記』の内容とその著者・長典について解説。
第三章から第五章は、14世紀から16世紀にかけて京都において権勢を誇りながら、これまで史料不足からまったく注目されてこなかった泉涌寺内勢力「見蓮上人門徒」の実態を明らかにしている。
さらに第六章では、泉涌寺側も「見蓮上人門徒」から寺領や末寺の奪取を防ぐため、泉涌寺の宝物である仏牙舎利を15世紀に勅封措置にしたことを明らかにする。
付録として、『視覃雑記』の全文翻刻と本文内索引である『視覃雑記』人名・寺院名・年月日索引を付す。
第一章・第二章では、『視覃雑記』の内容とその著者・長典について解説。
第三章から第五章は、14世紀から16世紀にかけて京都において権勢を誇りながら、これまで史料不足からまったく注目されてこなかった泉涌寺内勢力「見蓮上人門徒」の実態を明らかにしている。
さらに第六章では、泉涌寺側も「見蓮上人門徒」から寺領や末寺の奪取を防ぐため、泉涌寺の宝物である仏牙舎利を15世紀に勅封措置にしたことを明らかにする。
付録として、『視覃雑記』の全文翻刻と本文内索引である『視覃雑記』人名・寺院名・年月日索引を付す。
序 論
第一章 智積院新文庫蔵『視覃雑記』と著者長典
はじめに/第一節 『視覃雑記』書誌事項/第二節 著者長典の活動/まとめ
第二章 五辻山長福寺と「見?上人門徒」
第一節 見?房如導の事蹟と「見?上人門徒」/第二節 本寺 五辻長福寺/第三節 主要末寺概説/第四節 「見?上人門徒」の特異性/まとめ
第三章 寺宝・儀式の保持
第一節 清凉寺蔵「迎接曼荼羅図」の流転/第二節 悲田院蔵「宝冠阿弥陀如来坐像」の流転/第三節 泉涌寺仏牙舎利の勅封/第四節 泉涌寺修正会金光明懺法の再興と変容/まとめ
第四章 本願寺八世?如周辺と「見?上人門徒」
はじめに/第一節 他称としての「浄土真宗」のはじめ/第二節 見?房如導と「見?上人門徒」/第三節 ?如時代の本願寺関係者と「見?上人門徒」/第四節 ?如御文章「見玉尼章」発布の意図/まとめ
第五章 「見?上人門徒」による泉涌寺再興と違乱
第一節 「見?上人門徒」による泉涌寺再興/第二節 泉涌寺領の違乱と首謀者賢等/第三節 「見?上人門徒」としての賢等/第四節 長福寺末寺の「泉涌寺末寺」化/まとめ
第六章 先白善叙と「見?上人門徒」の攻防
第一節 先白善叙の生涯と「見?上人門徒」/第二節 先白善叙の意志を継ぐ者/まとめ
結 論
付録1 『視覃雑記』翻刻
付録2 『視覃雑記』人名・寺院名・年月日索引
初出一覧
図版一覧
あとがき
索 引
第一章 智積院新文庫蔵『視覃雑記』と著者長典
はじめに/第一節 『視覃雑記』書誌事項/第二節 著者長典の活動/まとめ
第二章 五辻山長福寺と「見?上人門徒」
第一節 見?房如導の事蹟と「見?上人門徒」/第二節 本寺 五辻長福寺/第三節 主要末寺概説/第四節 「見?上人門徒」の特異性/まとめ
第三章 寺宝・儀式の保持
第一節 清凉寺蔵「迎接曼荼羅図」の流転/第二節 悲田院蔵「宝冠阿弥陀如来坐像」の流転/第三節 泉涌寺仏牙舎利の勅封/第四節 泉涌寺修正会金光明懺法の再興と変容/まとめ
第四章 本願寺八世?如周辺と「見?上人門徒」
はじめに/第一節 他称としての「浄土真宗」のはじめ/第二節 見?房如導と「見?上人門徒」/第三節 ?如時代の本願寺関係者と「見?上人門徒」/第四節 ?如御文章「見玉尼章」発布の意図/まとめ
第五章 「見?上人門徒」による泉涌寺再興と違乱
第一節 「見?上人門徒」による泉涌寺再興/第二節 泉涌寺領の違乱と首謀者賢等/第三節 「見?上人門徒」としての賢等/第四節 長福寺末寺の「泉涌寺末寺」化/まとめ
第六章 先白善叙と「見?上人門徒」の攻防
第一節 先白善叙の生涯と「見?上人門徒」/第二節 先白善叙の意志を継ぐ者/まとめ
結 論
付録1 『視覃雑記』翻刻
付録2 『視覃雑記』人名・寺院名・年月日索引
初出一覧
図版一覧
あとがき
索 引