話題の本【書評】(2024年9月~) - 2025.08.18
国際社会と日本仏教 【龍谷大学アジア仏教文化研究叢書17】
幾多の国際交流を経て日本に伝えられ、日本的に独自に進展をみせた「日本仏教」。
いま仏教は現代社会の課題に寄り添う存在として国内外で注目されている。
奈良・平安時代の国際交流のあり方と、南都・北嶺での仏教の日本的展開、親鸞浄土教、大谷光瑞師の国際交流事業、戦時下における仏教の変遷など、日本仏教の歴史と軌跡を、様々な文献と資料からたどる。
また、現代社会における仏教の新しい運動「エインゲイジド・ブッディズム」や、社会事業と仏教の関わり、自死・自殺に関する問題、仏教と女性など、仏教の現代的意義についても取り上げている。
第一章 奈良・平安の時代にみる中国仏教の日本的受容
第二章 親鸞浄土教の成立と展開
第II部 近代日本仏教の国際交流
第三章 明治仏教の国際化の歩み
第四章 大谷光瑞の国際交流事業の再検討
第五章 戦時下・仏教国際交流の試みと挫折
第III部 仏教の国際貢献に向けた課題と展望
第六章 アジアのエンゲイジド・ブッディズムとその可能性
第七章 日本仏教の社会性・公益性
第八章 多文化共生社会における日本仏教の可能性
―トランスナショナルな視点からの再検討―