日本中世の宗教世界

著者 阿部 泰郎
佐藤 愛弓
牧野 淳司
出版社 勉誠社
ジャンル 日本仏教 > 日本仏教総論
哲学・思想 > 宗教総論
歴史・資料 > 歴史
出版年月日 2025/06/10
ISBN 9784585310211
判型・ページ数 A5・558ページ
定価 本体8,500円+税
在庫 在庫あり
現代の我々の想像を遙かに超えて、中世の日本は、宗教的なものに満ちた世界であった。
それは、単に神仏への信仰という観念的なことでなく、何らか〈聖なるもの〉の存在や働きを、日常に身体感覚を通じて直接に受けとめたり、反対に人から何者かへ訴え、働きかけるダイナミックな〈冥と顕〉の相互の交信が、絶えず繰り広げられていた世界だったのである―。
各地に伝存する多種多様な寺院資料を紐解き、また、文学・絵画・建造物・芸能といった諸メディアとの連環をとらえ、中世日本における豊饒な宗教的世界観を立体的かつ通史的に描き出す必読の書。
学界を領導する十八名の研究者による最先端の研究状況をまとめて一冊で知ることの出来る中世日本の社会・思想・文化を考えるための充実のレファレンスツール!
序論 本書の構成とみどころ 佐藤愛弓・牧野淳司

第Ⅰ部 中世宗教テクストの生成
一 思想―日本中世をどう見るか
思想史の中世 末木文美士
神祇の歴史から考える中世前期における神と仏の関係性 岡田莊司
二 法会―宗教の社会的・歴史的意義
歴史学から仏教儀礼を読み解く―法会・修法のかたちとその変遷を考える 上島 享
法会の場―内論義の会場をめぐって 山岸常人
三 僧侶―時代・社会とどう向き合うか
中世日本の表現主体が創出する宗教世界―貞慶と慈円の楕円宗教空間 阿部泰郎
目を閉じて坐禅をした明恵上人 髙橋秀栄
東大寺宗性の境涯と宗教テクスト―交衆・遁世と聖教撰述 横内裕人
四 文庫―聖教の集積と伝来
秘匿と流伝の法流形成―鎌倉時代勧修寺流の展開について 佐藤愛弓
称名寺聖教の形成と釼阿 高橋悠介
大須文庫の生成―真福寺創建期歴代の活動とその周辺 三好俊徳

第Ⅱ部 よみがえる中世の宗教世界
一 宗教空間の創出
大峯信仰史の創出―「大菩提山仏生土要事」をめぐって 川崎剛志
中世宗教空間を創りだす宣陽門院―その宗教的主体性を中心に 阿部美香
二 神と仏の姿
受肉するカミ―垂迹信仰と生身信仰の接合 伊藤 聡
観音・媽祖・マリア―日中欧の交流と女神のメタモルフォーシス 松尾恒一
三 文芸への広がり
西行和歌と神仏習合儀礼―伊勢神宮詠「深く入りて」をめぐって 舩田淳一
六道釈と『平家物語』「祇園精舎」 牧野淳司
四 絵画への広がり
愛執の図像学―中世説話画に描かれた愛と発心 山本聡美
「真宗系」・「南都系」聖徳太子絵伝の再検討 村松加奈子

刊行にあたって 阿部泰郎
編集後記 佐藤愛弓・牧野淳司
執筆者紹介

関連書籍

SHOPPING ご注文

8,500円+税

ネット書店で購入

SHARE シェアする

このエントリーをはてなブックマークに追加

おすすめ書籍

  • 文庫5周年特設サイト

  • 仏教書販売研究会

  • 歴史書懇話会

  • 浄土真宗の法話案内

  • bookcover

  • mokoroku

  • detabase

  • バーゲンブック

  • 仏教のすすめ

  • Kinoden

  • Maruzen eBook Library

  • 寺院コム