政治化する宗教、宗教化する政治 【いま宗教に向きあう4】

世界編Ⅱ

著者 池澤 優
出版社 岩波書店
ジャンル 哲学・思想 > 宗教総論
シリーズ いま宗教に向きあう
出版年月日 2018/12/19
ISBN 9784000265102
判型・ページ数 4-6・269ページ
定価 本体2,300円+税
在庫 お取り寄せ
宗教がかかわる様々な問題が国内外で注目されている.

「社会の右傾化とともに「国家神道」が復活?」
「お葬式やお墓はどうなる?」
「イスラームはテロを生む宗教なのか?」
「アメリカの宗教と政治の関係は?」

――オウム事件と冷戦終結後の1990年代以降における宗教の地殻変動を理解し,向きあうための見取図を示す.
序論 公共圏と宗教のせめぎあい ……………池澤 優


一 ナショナリズムと宗教
 【争点1】 ナショナリズムも宗教の代替物なのか?

第1章 三つの国の「セキュラリズム」
   ──南アジアからこの語の意義を考える…………… 冨澤かな
第2章 上座仏教とナショナリズム
   ──国家主導の宗教的ナショナリズム ……………矢野秀武
第3章 ボスニアにおける宗教共存の伝統
   ──ポジティブな文化ナショナリズムに向けて ……………立田由紀恵
第4章 「解放」後韓国の宗教とナショナリズム
   ──キリスト教を中心に ……………川瀬貴也


二 世俗・人権・宗教
 【争点2】 フランスの共和主義も宗教のようなものなのか?

第5章 欧州人権裁判所におけるヴェールと十字架
   ── イスラームに向きあう世俗的ヨーロッパのキリスト教的な系譜 ……………伊達聖伸
第6章 イタリアの新たな「世俗性」……………江川純一
第7章 イスラーム・ジェンダー論の行方
   ──行動する女性たちへ ……………塩尻和子
第8章 疑似コロニアルな宗教概念に抗するスカーフ
   ──消費主義時代のトルコを事例として ……………澤江史子
第9章 「宗教の自由」をめぐるアメリカの分断状況
   ──国内の論争と外交政策 ……………ジョリオン・トーマス


三 宗教の公共化
 【争点3】 宗教は「役に立つ」のか?

第10章 見えない宗教の力
   ──現代の生命倫理・環境倫理言説の宗教性 ……………池澤 優
第11章 宗教の社会貢献
   ──宗教的利他主義の実践と共生社会の模索 ……………稲場圭信
第12章 公共圏における宗教の社会参加
   ──世界最大の仏教NGO・慈済会の挑戦と試練 ……………金子 昭
第13章 市民社会と生命現象
   ──弱さと暴力に向きあう場としての〈ラルシュ〉共同体運動 ……………寺戸淳子


シリーズ「いま宗教に向きあう」について
(争点1~争点3 執筆・池澤 優)

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