顕密のハビトゥス 神仏習合の宗教人類学的研究

著者 白川 琢磨
出版社 木星舎
ジャンル 民俗・信仰
出版年月日 2018/10/01
ISBN 9784909317032
判型・ページ数 A5・331ページ
定価 本体4,200円+税
在庫 お取り寄せ
神仏判然令(神仏分離)以降150年、日本人は不思議な宗教環境を生きてきた。かつて神と仏がともにある神仏習合が否定されたとき、何が起きたのか―。

本書は「日本人の宗教とは何か」を命題に掲げ、北部九州をフィールドに、祭りやしきたりに深く刻まれた実践や表象を通して、私たちの精神風土に根付き、今も息づく神仏習合のかたちを解き明していく。
1章 神仏習合へのアプローチ
 顕密仏教と宗教民俗―修験道を再考する
 神仏習合と多配列クラス

2章 宗教民俗と神仏習合―大飯食らいと大綱引き
 北部九州における宗教民俗の歴史的動態―二丈町淀川「大飯食らい」を中心に
 呼子の宗教的環境

3章 神楽と鬼―神仏習合の展開
 “落差”を解く―豊前神楽をめぐる歴史人類学的一考察
 豊前神楽の系譜と改変
 多配列クラスとしての「鬼」―修正鬼会から神楽まで
 まとめ―「鬼」と伝統文化

4章 山岳寺社と神仏習合―文化資源論への展開
 弥谷寺の信仰と民俗
 湖底に沈んだ文化資源―地域開発と文化保存
 英彦山の信仰と民俗
 まとめ―神仏習合と文化資源

5章 結論―日本の宗教文化と神仏習合
 日本人の宗教意識と宗教人口
 神仏習合の基本構造
 「人」と「神」の関係
 「仏」の降下―菩薩と明王
 「人」と「神=仏」をつなぐもの―加持祈祷

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