『碧巌録』を読む 【岩波現代文庫 学術387】

著者 末木 文美士
出版社 岩波書店
ジャンル 日本仏教 > 禅宗系
シリーズ 岩波現代文庫 学術
出版年月日 2018/08/17
ISBN 9784006003876
判型・ページ数 文庫・280ページ
定価 本体1,140円+税
在庫 お取り寄せ
『碧巌録』とは、北宋初期の雪竇重顕が古則百則に対して頌をつけた公案集に、北宋晩期の圜悟克勤が垂示・著語・評唱を加えた禅の教本である。「宗門第一の書」と称され、日本の禅にも多大な影響をあたえた。重層的な構造を有する禅教本の最高峰を、本書では、言語による言語の解体行為という視点から、精緻に読み解いて行く。読者を巻き込みながら自在に展開する「文字禅」の世界とは何か。その魅力を平易に伝える画期的な入門書。
第1講 禅の根本問題
 1 『碧巌録』というテキスト
 2 達磨、武帝をやりこめる(第一則)
 3 「無」の世界


第2講 禅の言語論
 1 言語における意味の剥奪
 2 趙州の最高の道(第二則)
 3 言語をめぐる問答
 4 道元の言語論

第3講 禅の存在論
 1 言語と存在
 2 露呈する世界
 3 馬大師の病気(第三則)
 4 解体する世界と「私」

第4講 禅の人間論
 1 禅における主体と自由
 2 禅における他者
 3 ?山と徳山の果たし合い(第四則)
 4 対他性と倫理
 5 質疑応答

補講 改めて『碧巌録』を読む

付録
 『碧巌録』全100則標題・登場人物一覧
 現代語訳で読める禅語録

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