新聞掲載広告(2024年9月~) - 2024.11.19
仏教とエクリチュール
大乗経典の起源と形成
口頭から書写へと伝承メディアの変化をとおして大乗仏教が誕生した―。 デリダらのテクスト理解、オングらの口頭伝承の研究、キャントウェル・スミスらの聖典研究など、西洋人文学の成果を照合しつつ、東洋の仏教について思想史・社会史の観点から新説を提起する力作。
第I部 仏教とエクリチュール
第一章 エクリチュール論から照らす仏教研究――大乗経典研究準拠枠構築のこころみ
第一節 大乗経典を研究するための射程
第ニ節 大乗経典研究のためのエクリチュール論
第三節 歴史学に向けられた課題
第四節 仏教哲学における課題
第五節 エクリチュール論と大乗経典
第二章 大乗経典の創出――経典制作が開くあらたな仏教世界
第一節 インド大乗仏教研究の転換
第ニ節 大乗仏教における経典の意義
第三節 聖典としての大乗経典
第II部 仏教と聖典
第三章 大乗仏教起源論再考――過去と現在のあいだの共同主観の場
第一節 仏教研究方法再考
第ニ節 歴史学的方法による古代インド仏教の景観――仏塔研究再考
第三節 初期大乗経典解明の背景
第四節 書記行為の出現と大乗経典の出現
第五節 経典における正統性の樹立
第四章 大乗経典継承の歴史――一九八〇年代以降の大乗経典研究
第一節 一九八〇年代の大乗仏教研究にみる東西の対照
第ニ節 起源への問いが含意するもの
第三節 経典としての大乗――テクスト解読の進展
第四節 境界の解消と領野の多様化
第五節 伝承媒体の変化と大乗
第六節 研究仮説概念としての「大乗」の定義
第五章 聖なる書物のかなたに――伝統仏教と大乗仏教の経典の差異
第一節 聖典の研究について
第ニ節 聖典における歴史性と同一性
第三節 体験とことば
第四節 ひと,真理,歴史
第五節 公共化としての聖典化
第六節 書写の導入――第二の聖典化
第七節 伝承技術の転換がもたらしたもの――大乗の完成へ
第八節 仏説の判定規範――収束への模索
第III部 仏教とメディア
第六章 口頭伝承と書写――パーリ聖典,律蔵,大乗経典
第一節 知識の伝承形態という課題
第ニ節 口頭伝承における知識の形態的特徴
第三節 パーリ聖典における書写の導入
第四節 律蔵のテクストと書写
第五節 大乗経典における口頭伝承的特性と書写的特性の共存
第六節 声としての聖典の特性とその限界――ウィリアム・グラハムの理解から
第七節 ブッダ像の意味するもの
第七章 媒体の展開としての仏教史――教典研究と人文学の課題
第一節 教典の存在と宗教史
第ニ節 伝承の媒体という課題と人文情報学
第三節 仏教伝承における分散と統合
第四節 近代仏教学と大正新脩大蔵経
第五節 第三の媒体革命と教典研究の変容
第六節 境界解消の進展と正典概念の変容
第七節 教典研究の将来像――間テクスト性,テクスト内在性,超テクスト性
第八章 思考の痕跡としてのテクスト
第一節 過去との対話
第ニ節 痕跡の場,あるいは脱身体性としてのテクスト
第三節 テクストの歴史,あるいは痕跡の場の変容
第一章 エクリチュール論から照らす仏教研究――大乗経典研究準拠枠構築のこころみ
第一節 大乗経典を研究するための射程
第ニ節 大乗経典研究のためのエクリチュール論
第三節 歴史学に向けられた課題
第四節 仏教哲学における課題
第五節 エクリチュール論と大乗経典
第二章 大乗経典の創出――経典制作が開くあらたな仏教世界
第一節 インド大乗仏教研究の転換
第ニ節 大乗仏教における経典の意義
第三節 聖典としての大乗経典
第II部 仏教と聖典
第三章 大乗仏教起源論再考――過去と現在のあいだの共同主観の場
第一節 仏教研究方法再考
第ニ節 歴史学的方法による古代インド仏教の景観――仏塔研究再考
第三節 初期大乗経典解明の背景
第四節 書記行為の出現と大乗経典の出現
第五節 経典における正統性の樹立
第四章 大乗経典継承の歴史――一九八〇年代以降の大乗経典研究
第一節 一九八〇年代の大乗仏教研究にみる東西の対照
第ニ節 起源への問いが含意するもの
第三節 経典としての大乗――テクスト解読の進展
第四節 境界の解消と領野の多様化
第五節 伝承媒体の変化と大乗
第六節 研究仮説概念としての「大乗」の定義
第五章 聖なる書物のかなたに――伝統仏教と大乗仏教の経典の差異
第一節 聖典の研究について
第ニ節 聖典における歴史性と同一性
第三節 体験とことば
第四節 ひと,真理,歴史
第五節 公共化としての聖典化
第六節 書写の導入――第二の聖典化
第七節 伝承技術の転換がもたらしたもの――大乗の完成へ
第八節 仏説の判定規範――収束への模索
第III部 仏教とメディア
第六章 口頭伝承と書写――パーリ聖典,律蔵,大乗経典
第一節 知識の伝承形態という課題
第ニ節 口頭伝承における知識の形態的特徴
第三節 パーリ聖典における書写の導入
第四節 律蔵のテクストと書写
第五節 大乗経典における口頭伝承的特性と書写的特性の共存
第六節 声としての聖典の特性とその限界――ウィリアム・グラハムの理解から
第七節 ブッダ像の意味するもの
第七章 媒体の展開としての仏教史――教典研究と人文学の課題
第一節 教典の存在と宗教史
第ニ節 伝承の媒体という課題と人文情報学
第三節 仏教伝承における分散と統合
第四節 近代仏教学と大正新脩大蔵経
第五節 第三の媒体革命と教典研究の変容
第六節 境界解消の進展と正典概念の変容
第七節 教典研究の将来像――間テクスト性,テクスト内在性,超テクスト性
第八章 思考の痕跡としてのテクスト
第一節 過去との対話
第ニ節 痕跡の場,あるいは脱身体性としてのテクスト
第三節 テクストの歴史,あるいは痕跡の場の変容