浄土の哲学

念仏・衆生・大慈悲心

著者 守中 高明
出版社 河出書房新社
ジャンル 哲学・思想 > 仏教哲学・思想
出版年月日 2021/08/30
ISBN 9784309228259
判型・ページ数 4-6・270ページ
定価 本体2,750円+税
在庫 在庫あり
法然、親鸞、一遍の他力思想を最も新しく最も根源的な解放の哲学として甦らせ、危機の時代に浄土コミューンをよびよせる渾身の書き下ろし。
『他力の哲学』をさらに深化させた名著誕生。
序 パンデミックと祈り――危機の時代、回帰する浄土

第Ⅰ部 浄土と衆生――法然、親鸞、そして一遍へ
 第1章 浄土という場
 (1)浄土はどこにあるか――法然における生の肯定、念仏の意志
 (2)阿弥陀仏の力――親鸞における信・廻向・往生
 第2章 衆生とは誰か
 (1)「一切衆生」という名――一法然における平等、親鸞における差異の肯定
 (2)「不可思議の法」――一遍における〈離隔を惹き起こすもの〉たち、無-底という自由

第Ⅱ部 他力の論理学
 第1章 他力、あるいは自然【じねん】
 (1)「他力」と「自然法爾【じねんほうに】」――法然から親鸞へ
 (2)「神あるいは自然」――スピノザと親鸞
 第2章 他力、あるいは無媒介の力
 (1)「心によらざる法」――一遍における「他力」
 (2)名号の力――弁証法を消尽する、あるいは決定不可能なるもの

第Ⅲ部 大慈悲の倫理学
 第1章 念仏とマイノリティ
 (1)中世被差別民と浄土の教え――親鸞における「悪人」
 (2)「非人」とは誰か――排除-包摂から生成変化へ
 第2章 念仏と結び合い
 (1)「浄不浄をきらはず」――一一遍、被差別民とともに
 (2)踊り念仏――身体・コナトゥス・解放

第Ⅳ部 浄土革命のほうへ
 第1章「立正安国」という問い
 (1)「先づ国家を祈って、須く仏法を立つべし」――排撃される専修念仏
 (2)「王法/仏法」の彼方――主権権力と念仏の衆生
 第2章 浄土コミューンの原理
 (1)大地の民族と根本情調――ハイデガーにおける共同体の問い
 (2)風の衆生と称名念仏――来たるべき浄土コミューン

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