六朝隋唐仏教展開史

中国仏教の基盤が整備された六朝隋唐期の仏教史をインド仏教との関わりから捉え、中国仏教の新展開とは何であったかを明らかにする。

著者 船山 徹
出版社 法藏館
ジャンル 各地域仏教 > 中国・朝鮮
出版年月日 2019/05/19
ISBN 9784831877246
判型・ページ数 A5・552ページ
定価 本体8,000円+税
在庫 在庫あり
中国仏教の基盤が整備された六朝隋唐期の仏教史をインド仏教との関わりから捉え、中国仏教の新展開とは何であったかを明らかにする。
始めに

第一篇 仏典解釈の基盤

第一章 梁代の学術仏教

一 仏典漢訳から見た梁代仏教の位置付け  
二 『出要律儀』の希少価値  
三 中国に特有の注釈法の始まり  
四 綱要書『成実論大義記』  
五 仏教図書館を表す語

第二章 体用思想の始まり

一 島田虔次説  
二 神不滅論と如来蔵思想  
三 体・用と漢訳仏典  
四 従来の異説  
五 約五〇〇年頃の宝亮の語法  
六 体と用、本と跡、本と用  
七 体・用対挙の思想的背景

第三章 「如是我聞」と「如是我聞一時」──経典解釈の基礎的再考

一 問題の所在  
二 「如是我聞」四字を一句とする説  
三 漢訳における「如是我聞一時」の例  
四 鳩摩羅什の漢訳と自説  
五 梁代『大般涅槃経集解』の解釈  
六 北魏の菩提流支『金剛仙論』の解釈  
七 「一時」を前後双方に?げるインドの注釈  
八 中国における対応説  
結  

第四章 梁の智蔵『成実論大義記』

一 緒  言  
二 智蔵の著作  
三 方法論的覚書  
四 『成実論大義記』佚文
五 『成実論大義記』の特徴

第五章 真諦三蔵の活動と著作

一 真諦の伝記  
二 真諦の著作  
三 経量部説と正量部説から見た真諦佚文の意義 
四 真諦の経典解説法──七つの特徴  
五 漢訳の領域を逸脱する注解的要素  
六 真諦佚文の意味するもの  
結 
(附)聖語蔵本「金光明経序」録文

第二篇 修行を説く文献・体系的修行論・修行成果

第一章 隋唐以前の戒律の受容史(概観)

一 戒律を求める気運  
二 五世紀初頭十年の長安  
三 四一〇?一五年頃の寿春と江陵における卑摩羅叉  
四 四一五?三〇年頃の建康  
五 四一〇?三〇年頃の涼州──菩薩戒の新登場  
六 四三〇年代の建康──大乗戒と声聞戒の展開  
七 四四〇?六〇年の高昌そして高昌と建康との?がり
八 『梵網経』と『菩薩瓔珞本業経』の出現
九 六世紀に再評価された『四分律』

第二章 大乗の菩薩戒(概観)

一 中国における菩薩戒の始まり  
二 インドの大乗戒  
三 中国的展開  
四 残された問題

第三章 梁の僧祐『薩婆多師資伝』

一 『薩婆多師資伝』の構成と特徴  
二 禅の祖統説における『薩婆多師資伝』  
結  
(附)『薩婆多師資伝』佚文録

第四章 隋唐以前の破戒と異端

一 性に関わる事柄──鳩摩羅什ほか  
二 殺人と戒律  
三 聖者を騙る

第三篇 修行と信仰

第一章 聖者観の二系統

一 問題の所在 
二 仏教の聖者とは──予備的考察  
三 訳語としての「聖」  
四 聖者の自称と他称  
五 安易な聖者化──その説話的性格  
六 聖者は多いか少ないか  
七 修行階位と解釈の諸相
八 道教に取り込まれた修行階位説  
九 理論と信仰の狭間  
十 「異香、室に満つ」──聖の現前


第二章 異香──聖者の匂い

一 死の象徴表現  
二 臨終の異香  
三 異香はどんな匂いか

第三章 捨身の思想──極端な仏教行為

一 「捨身」という言葉  
二 原義的捨身  
三 象徴的捨身  
結 

終わりに

文献と略号
あとがき
索引

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