日蓮主義とはなんだったのか

近代日本の思想水脈

著者 大谷 栄一
出版社 講談社
ジャンル 日本仏教 > 日蓮宗系
出版年月日 2019/08/20
ISBN 9784065167687
判型・ページ数 4-6変・668ページ
定価 本体3,700円+税
在庫 在庫あり
高山樗牛、宮沢賢治らの心をとらえ、石原莞爾や血盟団の行動を促した日蓮主義とはいかなるものだったのか?

帝国日本の勃興期に「一切に亘る指導原理」を提示し、国家と社会と宗教のあるべき姿(仏教的政教一致)を鼓吹した二大イデオローグ=田中智学と本多日生の思想と軌跡を辿り、それに続いた者たちが構想し、この地上に実現しようと奮闘したさまざまな夢=仏国土の姿を検証する。

現代日本にまで伏流する思想水脈を問う大著。
序章 近代日本と日蓮主義

第一章 田中智学と日蓮主義の誕生
 1 明治政府の宗教政策と日蓮教団の動向
 2 在家にして祖師に還る
 3  『宗門之維新』

第二章 本多日生の積極的統一主義
 1 若き改革派
 2 近代的教義の追求と雑乱勧請停止
 3 四箇格言問題から統一団へ

第三章 高山樗牛の日蓮論
 1 個人と宗教
 2 国家を超越する真理
 3 煩悶青年の受け皿

第四章 仏教的政教一致のプログラム
 1 法国冥合
 2 八紘一宇
 3 日露戦争と宗教

第五章 「修養」としての日蓮主義
 1 日露戦後の社会危機
 2 大逆事件の衝撃、国体の擁護
 3 明治の終焉と日蓮主義

第六章 「日蓮主義の黄金時代」と日本国体学
 1 多様な展開
 2 統一団と国柱会
 3 国体の宣揚、国民の教化

第七章 石原莞爾と宮沢賢治、そして妹尾義郎
 1 国体と予言と
 2 更に国土を明るき世界とし……
 3 仏陀を背負いて街頭へ

第八章 立正大師諡号宣下と関東大震災
   1 大正十一年十月十三日
   2 上行のアドヴェンティズム
   3 震災後の思想状況

第九章 観念性への批判、実践の重視
 1 第一世代の栄光と黄昏
 2 マルクスか、日蓮か
 3 満洲事変

第十章 テロルの宗教的回路
 1 赤色仏教
 2 井上日召という男
 3 血盟団から五・一五事件へ

第十一章 攻撃される日蓮主義者たち
 1 天皇機関説をめぐって
 2 二・二六事件と「南無妙法蓮華経」
 3 曼荼羅国神勧請不敬事件

第十二章 理想はどこに
 1 新興仏教青年同盟への弾圧
 2 日中戦争
 3 東亜連盟論

第十三章 アジアへ、そして世界へ
 1 五五百歳二重説
 2 軍服を脱いだ石原莞爾
 3 国体を説く者が国体に反してゆく逆説

終章 焼け跡に仏国土を!

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