新聞掲載広告(2024年9月~) - 2024.11.19
国家を超える宗教
著者 | 相国寺教化活動委員会 監修 田中 滋 編 |
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出版社 | 東方出版(大阪) |
ジャンル | 哲学・思想 > 宗教総論 |
出版年月日 | 2016/12/15 |
ISBN | 9784862492739 |
判型・ページ数 | 4-6・320ページ |
定価 | 本体2,200円+税 |
在庫 | お取り寄せ |
京都仏教会の主要メンバーである相国寺は古都税問題や宗教法人問題等に積極的に関わってきた。相国寺で行われた国家と宗教の諸問題についての座談会をまとめる。巻末座談会に佐藤優氏登場。宗教と税金、宗教の公益性、信教の自由などについて、原理から懇切丁寧に解き明かしてくれる。田原総一朗(ジャーナリスト)推薦 。
巻頭によせて―臨済宗相国寺派管長 有馬賴底
1 宗務課という役所
宗務課専門職員の仕事
予算を取れば名課長
コラム/「文化庁宗務課」
2 「信教の自由」はいつどこでうまれたか
修道士ルターの回心
「危険な教派」アナバプテスト(再洗礼派)
国教側もルターの遺産
カルヴァンと日蓮のテオクラシー
自然法思想の土壌、国家を越えた人権
最澄が潰した戒律の可能性
コラム/「アナバプテスト(再洗礼派)の系譜」
3 紆余曲折の神道国教化の道程
祭政一致の詔
挫折した神道国教化
キリスト教は「黙許」すれど公認せず
仏教禁止の蛮勇はふるえず
天皇崇拝の「大教宣布」
公認宗教と管長制度
コラム/「廃仏毀釈の実際」
4 国家神道体制と「神社非宗教論」
「信教の自由」に困惑する神道
神社非宗教論という机上の論理
紆余曲折する神社行政
国体の思想と国家神道
タテ社会と神道
生き神としての天皇と「国体の本義」
コラム/「別格官幣社とは何か」
5 明治仏教史―仏教教団の近代化
社寺上知令と地租改正による打撃
明治憲法より9年早い本願寺法
仏教各宗派における近代的自治の形成
民衆を巻きこまない宗門改革の弱さ
宗制と教義のあるべき関係
戦後の宗教法人法の柔軟性
コラム/「『大正デモクラシー』と宗門の自治」
6 国家神道体制化の公認宗教・非公認宗教
3度廃案となった宗教法案
超宗教化する国家神道
教義の修正まで強いた文部官僚
戦時下に成立した宗教団体法
国の都合で教団を統合
コラム/「宗教団体法と宗制編纂」
7 国家神道体制の崩壊と宗教法人法の成立
宗務課廃止論で慌てた文部省
初めて政教分離を定めた神道指令
今も引き継がれる国家神道
日本の宗務行政の特殊性
教会が行政権を行使したスウェーデン
神社本庁の政治的影響力
宗教法人自由設立は本当に問題アリか?
「何もしない」のが宗務課の仕事
『宗教年鑑』が示す途方もない数字の理由
「逆らう気?」と耳打ちした役人
新宗教に改宗した住職の宗派離脱
コラム/「包括・非包括関係と仏教教団」
8 古都税問題―宗教のシンボル性への無理解
古都税問題の本質は何だったのか
自由と規制のバランシング・セオリー
靖国問題に通じる「儀礼非宗教論」
「対価性」は問題ではない
寺が特別徴収義務者になるのは憲法違反
コラム/「文化観光施設税・文化保護特別税と覚書」
9 宗教法人法「改正」問題
行政が宗教法人をコントロールする方向へ軌道修正
昭和30年代の「邪教」キャンペーン
オウム事件を契機に強行された「改正」
13人中7人の委員が「改正」に反対
書類提出問題と非訟事件手続法
裁量で行政が宗教団体を選別
「お東紛争」の行政裁量
コラム/「洗建駒沢大学教授『オウム疑惑と宗教法』」
10 宗教と公益性―横行する新自由主義的解釈
公益認定法の問題
宗教の社会的機能―統合と変革
個人の尊厳も宗教から
ファシズムへと通底する公益性論
新自由主義と公共論
公益法人制度改革の意味
コスト&ベネフィットの発想
多元性と公益性
コラム/「中国の国家宗教事務局」
11 宗教法人と税金
教会税のある国々
宗教法人非課税の根拠は公益性ではない
税法学の立場で見ると……
境内地非課税は「特権」に非ず
宗教の目に見えない部分を捨象した「変な判決」
市場経済の論理を内面化する危険
コラム/「宗教法人と固定資産税」
12 宗教者への提言
「信教の自由」の意味
「信教の自由」を「心の中」に限定した戦前の政府
信仰に関わる三つの自由
「信教の自由」を守るための運動論
附論 「外務省のラスプーチン」が語る宗教と国家―佐藤優氏を囲んで
解題 〈宗教と国家〉を読み解く…龍谷大学教授 田中 滋
あとがき…駒澤大学名誉教授 洗 建
終わりに…相国寺教化活動委員会委員長 佐分宗順
1 宗務課という役所
宗務課専門職員の仕事
予算を取れば名課長
コラム/「文化庁宗務課」
2 「信教の自由」はいつどこでうまれたか
修道士ルターの回心
「危険な教派」アナバプテスト(再洗礼派)
国教側もルターの遺産
カルヴァンと日蓮のテオクラシー
自然法思想の土壌、国家を越えた人権
最澄が潰した戒律の可能性
コラム/「アナバプテスト(再洗礼派)の系譜」
3 紆余曲折の神道国教化の道程
祭政一致の詔
挫折した神道国教化
キリスト教は「黙許」すれど公認せず
仏教禁止の蛮勇はふるえず
天皇崇拝の「大教宣布」
公認宗教と管長制度
コラム/「廃仏毀釈の実際」
4 国家神道体制と「神社非宗教論」
「信教の自由」に困惑する神道
神社非宗教論という机上の論理
紆余曲折する神社行政
国体の思想と国家神道
タテ社会と神道
生き神としての天皇と「国体の本義」
コラム/「別格官幣社とは何か」
5 明治仏教史―仏教教団の近代化
社寺上知令と地租改正による打撃
明治憲法より9年早い本願寺法
仏教各宗派における近代的自治の形成
民衆を巻きこまない宗門改革の弱さ
宗制と教義のあるべき関係
戦後の宗教法人法の柔軟性
コラム/「『大正デモクラシー』と宗門の自治」
6 国家神道体制化の公認宗教・非公認宗教
3度廃案となった宗教法案
超宗教化する国家神道
教義の修正まで強いた文部官僚
戦時下に成立した宗教団体法
国の都合で教団を統合
コラム/「宗教団体法と宗制編纂」
7 国家神道体制の崩壊と宗教法人法の成立
宗務課廃止論で慌てた文部省
初めて政教分離を定めた神道指令
今も引き継がれる国家神道
日本の宗務行政の特殊性
教会が行政権を行使したスウェーデン
神社本庁の政治的影響力
宗教法人自由設立は本当に問題アリか?
「何もしない」のが宗務課の仕事
『宗教年鑑』が示す途方もない数字の理由
「逆らう気?」と耳打ちした役人
新宗教に改宗した住職の宗派離脱
コラム/「包括・非包括関係と仏教教団」
8 古都税問題―宗教のシンボル性への無理解
古都税問題の本質は何だったのか
自由と規制のバランシング・セオリー
靖国問題に通じる「儀礼非宗教論」
「対価性」は問題ではない
寺が特別徴収義務者になるのは憲法違反
コラム/「文化観光施設税・文化保護特別税と覚書」
9 宗教法人法「改正」問題
行政が宗教法人をコントロールする方向へ軌道修正
昭和30年代の「邪教」キャンペーン
オウム事件を契機に強行された「改正」
13人中7人の委員が「改正」に反対
書類提出問題と非訟事件手続法
裁量で行政が宗教団体を選別
「お東紛争」の行政裁量
コラム/「洗建駒沢大学教授『オウム疑惑と宗教法』」
10 宗教と公益性―横行する新自由主義的解釈
公益認定法の問題
宗教の社会的機能―統合と変革
個人の尊厳も宗教から
ファシズムへと通底する公益性論
新自由主義と公共論
公益法人制度改革の意味
コスト&ベネフィットの発想
多元性と公益性
コラム/「中国の国家宗教事務局」
11 宗教法人と税金
教会税のある国々
宗教法人非課税の根拠は公益性ではない
税法学の立場で見ると……
境内地非課税は「特権」に非ず
宗教の目に見えない部分を捨象した「変な判決」
市場経済の論理を内面化する危険
コラム/「宗教法人と固定資産税」
12 宗教者への提言
「信教の自由」の意味
「信教の自由」を「心の中」に限定した戦前の政府
信仰に関わる三つの自由
「信教の自由」を守るための運動論
附論 「外務省のラスプーチン」が語る宗教と国家―佐藤優氏を囲んで
解題 〈宗教と国家〉を読み解く…龍谷大学教授 田中 滋
あとがき…駒澤大学名誉教授 洗 建
終わりに…相国寺教化活動委員会委員長 佐分宗順